私の投稿集1

私の投稿集、読売新聞、山陽新聞等へ掲載された投稿を集めたものです。「歩け歩け」「ワイドテレビは本当に必要か?」「自転車道路は安心で快適だ」「支出を抑えても健康で文化的」など

歩け歩け

ゴーッ、ゴーッ、国道を猛スピードで車が通り過ぎる。排気ガスの中を、黙々と歩き続ける。行先は約五十キロ先の庭瀬の自宅−。

一番電車を三石駅で降り、岡山市へ向かった。車で移動する人はいても、歩いている人はほとんどいない。時々自転車の人に会うぐらいである。事情を知らない人からみれば、ばかなことをしていると思うだろう。

あれは約二十年前、大阪の守口市に住んでいたころだった。何の拍子か、岡山まで歩いて帰ってやろうと三日間かけて、三石駅まで歩いた。そこで中止したことが気掛りとなっていたのである。

歩いていると、日常生活ではわからないことが見えてくるものである。若いころよりよく歩いたせいか、今でも足腰には自信がある。サイクリングに、ハイキングにと、思いをめぐらすこの頃である。

山陽新聞 夕刊 風欄(随筆)1994年3月14日(月)

ワイドテレビは本当に必要か?

ワイドテレビ楽天 を操作してみてこれで良いのかと疑問に思った。理由は次の点である。縦横比九対十六のワイドテレビで、普通の放送を見るには、左右の切れた画面を見るか、ワイドに広げた画面を見るかのどちらか。いずれも不自然である。

映画のワイド放送は字幕が切れる事がある。切れないように設定すると下が縮む。縮まない機種は、画面サイズの操作が煩わしい。

普通のテレビでワイド放送を見ても、そんなに不自然さは感じないし、画面を切り替える手間はまったくない。価格も安い。ところが、普通のテレビは、機種が少ないうえ、三十インチ以上は発売されていない。メーカーは本当に消費者の事を考えているのだろうか。

読売新聞朝刊 気流欄 1995年7月29日(土)

自転車道路は安心で快適だ

自転車で十分ぐらいのところに吉備路自転車道、吉備高原自転車道がある。両方とも、よく整備されており、安心して走れるから快適だ。 わが家から総社の備中国分寺まで、ゆっくりと走っても往復で約一時間である。

日曜日の朝は毎週のように自転車道へ出掛る。途中、吉備津神社や造山古墳、国分尼寺跡などに立ち寄って、木陰で休むこともある。そして、朝食に立ち寄る店を楽しみにしている。この店での朝食が私の最高のぜいたくだ。

ところが、このように良い施設がありながら、実際に自転車で走っている人は少ない。運動不足がよく問題にされているが、運動不足解消のためにも、一度自転車道を走ってみませんか。

読売新聞朝刊 気流欄 1995年9月12日(火)

吉備路の備中国分寺の五重塔

吉備路の備中国分寺の五重塔です。ここは瀬戸内倉敷ツーデーマーチの40kmコースにもなっています。ここで昼食です。

撮影 2002.06.16

支出を抑えても健康で文化的

長引く不況で、不要不急の支出を抑え、やりくりにわが家も大変である。しかし嘆いてばかりいても仕方がない。今こそ、不況をバネに逆況に強い体質に変えるチャンスではないだろうか。 国、自治体、会社、個人の各レベルで不況を乗り切る計画を立て直すのである。

個人で言えば、夜形の生活をやめ、テレビを見る時間を少なくして、暗くなったら寝る。明るくなったら起きる。できた時間は、散歩やジョギングなどの健康づくりに充てる。そうすれば、エネルギー消費や経費も少なくなる。

太陽熱温水器などの省エネ商品の設置を進める。故障した電気製品は修理して使う。収入に見合った支出をし、見栄を張らない。徹底した支出の吟味をする。住宅ローン以外の借金はしない。これだけのことをしても、健康で文化的な生活は可能なはずだ。

読売新聞朝刊 気流欄 1998年7月8日(水)