3路スイッチ、4路スイッチの配線方法
3路スイッチ、4路スイッチの回路は、1個以上の照明に対して2箇所以上から同時に点灯、消灯ができるスイッチのことです。例えば階段の下のスイッチで階段の照明を点灯して、階段の上に着いたら、上にあるスイッチで消灯するような場合です。3箇所以上で操作するには4路スイッチの部品を追加するだけです。
3路スイッチ、4路スイッチ回路の特徴
3路スイッチ、4路スイッチの回路は階段の上と下などの複数の場所で、独立に同一の照明器具などの点滅操作ができるので、とても便利です。
3路スイッチの回路は2箇所でしか操作できませんが、3箇所以上で操作したい時は、4路スイッチを追加してやれば何箇所でも操作可能です。
階段に限らず大きな部屋では出入り口が何箇所もある場合があります。そのような場合でも適用可能です。
3路スイッチ、4路スイッチの回路図(配線図)
まず、この図のような3路 スイッチ楽天 の使い方を説明します。
この図のように階段の上と下に3路スイッチをつけておくと、3路スイッチについた上と下の間の2本の連絡電線を選択することによってどちらのスイッチを操作しても回路の電流をON/OFFできるのがわかります。
簡単な回路ですがとてもうまく考えられた回路だと思いませんか。
3箇所で操作したい時は、この図のように4路スイッチをこの連絡電線の間に追加してやれば、更に、この連絡電線のどちらを選択するかを変えることができます。
4箇所以上の場合は、同様にして、4路スイッチを何個でも追加してやれば何箇所でも点滅の操作が可能です。
3路スイッチ、4路スイッチの実際の配線と電線の色分け
回路図だけを見て3路スイッチ、4路スイッチの配線をするのはとても難しいものです。
この図のように簡単に実際の配線図を描いてから 電気工事楽天 をした方が確実です。
100Vの電源の黒色の電線は電圧側で触るとビリビリと感電します。白色の電線は接地側(アース側)ですので、この線だけに触っても感電しません。
従ってスイッチはこの電圧側の黒色の電線に接続するのが基本です。
VVF(VA線とも言う)の3本線は黒、白、赤の3色に色分けされています。
黒を電源側にして白と赤の線を3路スイッチの連絡用の渡り線にします。4路スイッチが無い場合は4路スイッチの回路を削除して考えてください。
4路スイッチへの配線は4本線で接続するので、黒と白の2本入りのVVFを2本使用します。ここでは、白と白を接続して、黒と3路から来た赤を接続します。あとは自動的にこの図のような配線になります。
この電線の色分けは非常に大切です。他の色の電線を使っても配線はできますが、配線されたものを後で点検したり、他人が修理や点検する時、色が違っていると、とても時間が掛かります。電線の色は統一しておきましょう。
実際に配線する場合の注意事項
配線をする場合、電線の色はこの通りでなくても配線は可能ですが、後から点検する場合や、配線をした人ではない、他の人が修理や点検をすることなどを考えると、この通りにしておいてください。
自己流で、自分だけがわかるような色分けの配線は絶対にいけません。時々、他人が配線した電気回路を点検することがありますが、白色と黒色をめちゃくちゃに配線してあるのを見たことがあります。
接続さえすれば良いという考え方で配線してはいけません。後で点検する場合の見やすさや安全性も考えて配線をしてください。
ジョイントボックスの位置はこのように1箇所でなくて、2箇所以上になる場合もあります。その時でも考え方は同じです。簡単な配線図を書いて確実に行なってください。
絶縁テープの巻き方も、すぐに外れるような巻き方ではなく、テープを少々引っ張っても外れないテープの巻き方をマスターしてください。素人工事は、この辺を見ればすぐにわかります。
難しい3路スイッチ・4路スイッチ回路の点検、修理
3路スイッチ・4路スイッチ回路が不具合となった時の点検と修理については、スイッチの数が多いとなかなか難しいことがよくあります。スイッチの操作だけでは、どのスイッチが不具合なのかが特定できないからです。
私も、実際に、3路スイッチ・4路スイッチを修理しなければならない現場に何回か遭遇したことがあります。スイッチを操作しただけでは、不良箇所を特定することは困難でした。
このような場合は、全てのスイッチを外して導通を見るか、費用がかかっても全てのスイッチを交換するのが確実です。特に時々不具合になるような場合では、全てのスイッチを交換するのが確実で早いと思います。