私の不採用投稿集3
新聞の投稿で採用されるにはコツがあります。簡潔にわかりやすく書くのが一番ですが、最近の話題や世間の関心事について書くことも大切です。不採用の投稿と採用された投稿の違いを見るのも為になります。
いつの間にか免許マニアに
家業は電気店。今年は電話工事担任者のアナログとデジタルの一種に独学で挑戦した。二月に申請、五月に受験であった。
申請書を出してから初めて問題集に取り組んだが、全く歯が立たない。それでも早起きしてから、トイレの中で、運転中信号停止で、昼食後、仕事の合間、夕食後、寝る前、と少しでも時間があれば参考書と取り組んだ。
最初は全くわからなかった問題も、参考書を何度も読むうちに、少しずつ氷が融けるようにわかるようになるものである。三ケ月の努力の結果、みごと両方合格。
七月からは、全く畑違いの 浄化槽管理士楽天 の試験勉強である。十月に受験し結果はこれも合格。これは自宅の浄化槽の管理が自分で出来るので実益も兼ねている。来年は給水装置工事主任技術者の試験に挑戦する予定。
先日一体いくつの免許があるのか数えてみたら二十枚程出てきた。いつの間に免許マニアになったのかな。こうなったら死ぬまで挑戦だ。
読売ライフ読者係 1999年12月4日
庭の野鳥
「あっ、また来た来た」小学生の娘の声に窓の外を見ると、鳩より少し小振りの黒っぽい野鳥が来ている。「今日はもう三回目よ」と娘は鳥を驚かせないよう小声で言う。
猫の額程の庭の隣は小学校の運動場、そのフェンスに取り付けた小さな餌場は、窓から一メートルもない。私達は窓のすぐ内側に居るけど、レースのカーテンが室内を見えないようにしてくれているらしい。近くで見られているとも知らず、野鳥はキョロキョロしながら、餌を食べている。
餌は精米して出来る米ヌカである。我が家では十五年程前より、自家製の米を五分に精米して毎日食べている。市販の白米よりかなり黒いので、最初は少し抵抗があったが、今では慣れて、粘りけがあり、かみごたえと味に満足している。野鳥の餌に木の実や果物もためしてみたけど、どうやら米ヌカが一番の好物のようである。
何という名前の野鳥だろうと、図鑑を調べてみるが同じ鳥が見当らない。一番近いのが、ひよどりのようである。昨年はつがいで食べに来ていたけど、今年は一羽のみ。パートナーはどうしたのか、離婚かな、死別かなとかんぐってみる。
米ヌカは健康にいいから、野鳥にもいいのだろう。我が家では年末から自家製のソバ粉をソバガキにして食べているので、ソバ粉はどうだろうかと思いをめぐらす。いつまでも元気な姿を見せてほしいと念じつつ・・・。
読売大阪本社 ティータイム係 2000年3月28日
MS−DOSも捨て難い
現在パソコンはインターネットとウィンドウズになってしまった。確かに素人目には使いやすくなったし便利にはなった。
私は十年以上前から仕事に主にMS−DOSパソコンを使ってきた。今はインターネットだけにウィンドウズパソコンを使っている。理由はウィンドウズパソコンが使いにくいからである。
第一にスピードが遅い。ウィンドウズが起動するまでに一分以上かかる。同じ仕事をさせてもウィンドウズがずいぶん遅い。第二にマウスの操作はやりにくい事甚だしい。キーボードに慣れたら、マウスを使う気になれない。第三に画面の文字が小さい。大きくすると画面が切れる。第四にデータファイルの大きさがウィンドウズはずいぶん大きい。バックアップにも時間がかかる。また順調にパソコンが動作している限り何の問題もないが、うまく動作しない時は泥沼にはまってしまってどうにもならなくなる。
ワープロ、表計算、顧客管理、財務計算に使うならMS−DOSで十分である。
読売新聞大阪本社「気流」係 2000年7月1日
子育て実績を加味した年金に
少子高齢化で将来の年金の削減と年金の掛金の増加は現状では避けて通れないらしい。
今の年金制度では、ある年数以上年金を掛けた人だけが、掛けた金額に応じた年金を受け取れる仕組になっています。私はこれに子育ての実績を加味してはどうかと思います。
去年の合計特殊出生率(生涯で一人の女性が産む平均の子供の数)が一・三三人と過去最低になった。結婚しないで、子供も産まないで、年金だけは受け取ろうという利己主義的で苦労したくない人が増えた結果、今日のようになったのではないでしょうか。子育てをしないで、他の人が産んだ子供達から年金をもらおうというのは虫が良過ぎます。苦労して多くの子供を育てた人にも、年金の恩恵を加味するべきだと思います。
論点が少し飛躍しているかもしれませんが、有効な少子化対策がない今、これに歯止めをかける為にもこのような論議があっても良いと思います。
読売新聞大阪本社「気流」係 2002年8月11日