製品選びは自分の頭で判断しましょう
ここでは製品を購入する時の私の考えを述べているだけであって、他人に強制するつもりはありません。あくまでもご自分でよく考えて行動してください。マイナスイオンやゲルマニウムや遠赤外線や磁気のように見えなくて解り難い商品に惑わされない知識を身につけましょう。
ゲルマニウムを含んだ製品について
インターネットの通販などで見ると、ゲルマニウムを含んだ製品が流行しているようです。マイナスイオンが少し下火になったと思ったら今度はゲルマニウムです。簡単に騙される人が居るから、騙す人は手を変え品を変えて儲けようとするようです。
中学、高校生レベルの科学の知識でも十分理解できるはずです。理科の勉強は受験の為にするのではありません。実際の生活にもっと役立てるべきだと思います。
「ゲルマニウム」をインターネットで検索すると、様々な健康関連商品の結果が表示されます。しかし現時点ではゲルマニウムそのものが健康に効くという科学的根拠はないと思います。それにも関わらず、これらの商品はもっともらしく思える解説をして売られています。
体温により温められるとマイナスイオンを放出し生体電流を調整するとかの効能が書いてあることもあります。普通の科学的知識があれば怪しい感じがするはずです。
マイナスイオンと来ればよけいに怪しく感じるのは私だけでしょうか。有名人が使って効果があったと言えば信じてしまうのもある程度うなずけますが、自分でよく考えてから判断しましょう。
2006.05.15
マイナスイオンを発生するという製品について
マイナスイオンという言葉が流行していますが、一体何なのでしょうか。負の電荷を持った粒子という説もあるし、電子そのものだと書いてある本もあります。ただマイナスの高電圧をかけただけという製品もあります。だいたいマイナスイオンという言葉自体、大学までの教育を受けた中で、聞いたこともありません。陰イオンというのなら中学校の理科の教科書に出てきます。当然私はマイナスイオンの効能など信じてはいません。何かわからない物を信じられるはずがありません。あなたはマイナスイオンって何かわかりますか。
トルマリンは、永久にマイナスイオンを生成 し続けると書いてあるサイトもあります。そんな事があるなら、規模は小さくても、永久機関がこの世に存在する事になります。もしそれが本当ならそれを見つけた人はノーベル賞ものです。
でもエアコンや空気清浄機にこの機能がついていないと売れない時代になっているのも事実です。付加価値と称して割高な値段に設定されています。製品の取り扱い説明書には、マイナスイオンがどんなものかの説明はありません。売れて儲かれば何をしてもいいのでしょうか。人をだましてもいいのでしょうか。私はお客さんが必要で買いたいと言われるのなら売りますが、こんな製品を積極的に売るつもりはありません。
参考ページです似非科学マイナスイオン編
遠赤外線を発生する製品について
近頃は何でもかんでも 遠赤外線楽天 でないといけないと思わせる程、遠赤外線の製品があふれています。本当に遠赤外線はそんなに良いものなのでしょうか。自分で考えた事がありますか。
赤外線の中には近赤外線(波長が約2.5μm以下で真っ赤に熱せられたものから出る)と、遠赤外線(波長が約2.5μm以上で比較的温度の低いものから出る)とがあります。それぞれに特徴がありどちらが良いとか言えるものではないと思います。
簡単に言えば遠赤外線は温度が低い物から、近赤外線は温度が高い物から出るということです。どちらも必要なもので用途に応じて使い分けるべきでしょう。赤外線が出ると熱の移動があります。いつまでも出るわけではありません。
そういうことから考えると、室温と同じ温度の「トルマリン」や「綿」や「炭」から遠赤外線が出るというのはどう考えてもおかしいと言わざるをえません。こんなことは中学生でも理解出来ます。
炭からもマイナスイオン?もういいかげんにして。
扇風機の形をした電気ストーブについて
近年このタイプの電気ストーブが売れています。ヒーターは明るく光っているのに遠赤外線が出ると書いてあります。確かに遠赤外線も出るでしょうけど、近赤外線も多いと思います。
遠赤外線と書けば売れるからでしょうか、遠赤外線とだけ書いてあります。更にはマイナスイオン発生機能つきとも書いてあります。どんな回路がついているのでしょうか興味があります。回路ではなくて、トルマリンだったりして??。
磁気処理水を作るという製品について
水道管に強力な磁石を取り付けて、水道の水を使うだけで、水が美味しくなるだとか、細菌が繁殖しにくいだとか、水道管が錆びにくいとか、湯が速く沸くとかの効能をうたった製品があります。私はこのような物にも疑問を持っています。私は専門家ではないので、詳しい事はわかりませんが、自分の頭で考える事だけはしているつもりです。
だいたい水道管に磁石を付けて、磁界の中を水が通っても特別に何かが起こるとは思えません。磁界の中で導体が磁束を切る運動をすれば、発電機の原理(この場合は電磁式流量計と同じ原理)で電気は起こりますが、そのエネルギーは知れています。その効能が何十時間も効果があるとか、水道管が錆びにくいとか書いてあります。湯が速く沸いて冷めにくいとかに至っては、科学の根本を揺るがす大発見のはずです。
ただの磁石が数万~何十万円もするのでしょうか。ちょっと自分の頭で考えればわかるはずです。
オイルヒーターについて
電気でオイルを温めて暖房するオイルヒーターという製品があります。何を勘違いしているのか、1990年代にはよく売れたらしい。最近はその欠点がわかってきたのか、あまり売れていないようです。
ちょっと考えればわかる事ですが、電気のヒーターでオイルを温めても別に効率が良くなる訳でも何でもない事です。ただ大きさが大きいので、温度が上がらないから遠赤外線が出るという事になるだけです。安い電気ストーブと効率は全く同じです。エアコンは電気代が高いからオイルヒーターにしたという人がいましたが、何を考えているのでしょうか。エアコンの方が何倍も効率的です。
参考ページ 各種エネルギーの効率比較
冷風扇について
「打ち水効果のさわやかな冷風とマイナスイオンをお届けする冷風扇」とかのキャッチフレーズで宣伝している冷風扇があります。「さわやかな風とマイナスイオンをご自宅にお届けします!エアコンの苦手な方にも最適です」などと宣伝されるとよく解らない人は買ってしまうかもしれません。
これの原理は気化式の加湿器と同じです。つまり気化熱によって室温を下げるものです。日本の夏の気候は高温多湿なので、こんな物を使うと、余計に湿気が増えてしまって不快指数が上がるだけです。マイナスイオンの文字にも騙されてはいけません。
私が25才頃に中近東に出張した時にイランのテヘランのコモドールというホテルでは使っていたのを見ました。湿度が低い場合は有効なようです。日本ではとても使えません。