プリント基板加工用の工具と使い方
プリント基板の加工には、手動の工具を使うこともできますが、大量の基板をうまく加工するには、やはり電動工具が便利です。小型卓上ボール盤や電動基板カッターの使い方などを紹介します。
小型卓上ボール盤(ミニデスクドリル)の使い方
これが、私が使っているホーザン(HOZAN)の小型 卓上ボール盤楽天 (ミニデスクドリル)です。ベルト掛け換え式3段変速で、モーターは整流子モーターです。
金属加工もできないことはありませんが、小さいので主にプリント基板やプラスチックの加工用です。
私は基板の各種穴開けや、基板の銅箔のカット等に使っています。基板に取り付ける抵抗やコンデンサ等の主な穴開けは、秋月電子通商で売っていたΦ0.9mmのドリル刃を使っています。今はもう売っていないようです。
銅箔のカットは普通はカッターナイフを使う人が多いのですが、私は、この小型卓上ボール盤に、ハイスピード鋼の球形ロータリーカッターを取り付けて使っています。球形部はΦ1.5mmの大きさのものです。100円ショップでも売っています。プリント基板を手に持って動かすと、とてもうまく銅箔をカットすることができます。
ミニルーター用のダイヤモンド砥石を取り付ければ、金属やガラスの加工もできます。
使い方の注意事項として、切りくずが目に入るのを防止する為、保護メガネを必ず使用してください。
小型卓上ボール盤のメンテナンスは、使った後は必ず掃除をすることと、各部に不具合がないか点検してから使用してください。必要に応じて注油もしてください。また、ベルトは消耗品ですので、時々点検して痛んでいたら交換してください。
小型卓上ボール盤、ホーザンK-21の主な仕様
- 主軸回転数-----2100/4500/6200rpm(ベルト掛け換え方式)60Hz時
- 穴あけ能力-----鉄・非鉄6.0mmφ
- 主軸の芯ブレ-----0.04mm(チャック含まず)
- チャッキング径-----0.8〜6.0mmφ
- 定格電圧、周波数-----AC100V 50/60Hz
- 消費電力-----80W 定格時間 15分
- 外形寸法-----120(W)×350(H)×225(D)mm 重量 4Kg。
電動基板カッターの使い方
プリント基板を切るには、私は金切り鋸を使っていましたが、なかなか綺麗には切れないものです。また、大量に基板を切るには手動工具では多くの時間がかかっていました。
この写真のホーザンの基板カッターK-110は、ダイヤモンドカッターを標準装備しているので、ガラスエポキシ基板はもちろんのこと、セラミック基板もカット可能です。また、ダイヤモンドカッターの切断面はカエリ、バリが全く出ません。ダイヤモンドカッターで面取りやU字形等の複雑な形にも加工もできます。
私は、この基板カッターを入手してから、基板のカットはほぼ全てこれを使っています。なかなか便利です。しいて言えば、基板をカットした切りくずがあまりにも細かいので、家の外で作業しないと、ホコリが舞い上がることです。
私はこれを他の用途には使ったことがありませんが、ディスクカッターの交換により、金属、プラスチック、木材など板材の切断にも使用できます。
使い方は難しいことはありません。、ガイドをうまく使って、同じ寸法に基板をカットすることもできます。また、安全の為、カッターの刃のカバーをした状態で使ってください。
メンテナンスとして、使った後は必ず掃除をすることと、各部に不具合がないか点検してから使用してください。必要に応じて注油もしてください。
PCBカッター、ホーザンK-110の主な仕様
- 回転数-----3500rpm
- 標準ディスクカッター-----ダイヤモンドカッターK-110-1
- 定格電圧、周波数-----AC100V 50/60Hz
- 消費電力------80W
- 定格時間-----15分(連続負荷時)
- テーブル寸法-----160(W)×160(D)mm
- 外形寸法-----245(W)×100(H)× 185(D)mm
- 重量-----1.7kg