電気通信工事担任者資格と試験について

私は電話の工事担任者資格の旧アナログ・デジタル総合種を取得していますが、電気通信工事担任者資格は平成17年から変更になりました。私の資格は今までそのままにしていましたが、できれば新資格にしたいと思って新旧の資格者証について調べてみました

私は2009年2月AI・DD総合種を取得してみたいと急に思い立って、DD1種の「技術」を受験して合格し、DD1種とAI・DD総合種の資格を取得しました。(2009年6月)

新工事担任者資格の概要

AI・DD工事担任者資格者証の画像

電気通信の 工事担任者楽天 資格つまり電話工事の資格の改正が平成17年4月22日に公布され、8月1日から実施されました。アナログ電話及び総合デジタル通信サービス(ISDN)に関わる接続を工事の範囲とするAI種と、ブロードバンドインターネット等デジタルデータ伝送(光ファイバー)に関わる接続を工事の範囲とするDD種が創設され、工事の規模等により第1種~第3種に区分されました。

つまり、DD種ではIP電話だけでなく、CATVや光ファイバーによるインターネット接続やデジタル通信工事にも対応したということです。

元々これらの国家試験の資格には運転免許のような有効期限はありません。つまり死ぬまで有効です。若い人には積極的に挑戦してほしいものです。

また、工事担任者に必要とされる技術は日進月歩で変化しています。工事担任者は、常に新しい知識や技術を習得する必要があります。そこで、「工事担任者は、端末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない」旨の努力義務規定が新たに決められました。しかし、これは何の強制力もありません。

試験は、毎年2回、5月と11月に実施されています。試験の申込み(申請)には、試験申請書に必要事項を記載して申請する方法と、.インターネットにより必要事項を入力して申請する方法の二通りがあります。

旧アナログ第1種~第3種や旧デジタル第1種~第3種との関係

旧アナログ第1種~第3種や旧デジタル第1種~第3種との関係はどうなのか気になるところです。旧資格については今まで通りとのことですので、特に旧資格のままでも問題はなさそうです。

特に一番上の資格の旧アナログ・デジタル総合種に関しては、工事できる範囲は新資格(AI・DD総合種)と全く同じなのです。

何も問題なくても、新たな勉強をすることは体の為にも良いことです。高齢になっても脳を使うのは体を若々しく保つのに良いと思います。

ちなみに、AIとは、Analog ISDNの略で、アナログ回線とISDNを意味しています。DDとは、Digital Dataの略で、光ファイバー回線やCATV回線のことです。

私の電話工事資格の取得の経過

私は今のNTTが電電公社の時に、コンピュータを電話回線に接続する資格の「4種」という資格を取得しました。その後、「4種」の資格は、工事担任者の「アナログ2種」という国家資格に格上げ変更になり、「アナログ2種」の資格を取得しました。

その後、私は「デジタル1種」と「アナログ・デジタル総合種」を同時に試験で取得しました。そして、今回のDD1種とAI・DD総合種の資格取得となりました。

新工事担任者資格者証の種類と工事の範囲

資格者証 の種類 電気通信工事の範囲
AI第1種 アナログ伝送路設備(アナログ信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ)に端末設備等を接続するための工事及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事
AI第2種 アナログ伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(端末設備等に収容される電気通信回線の数が50以下であって内線の数が200以下のものに限る) 及び総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が毎秒64キロビット換算で50以下のものに限る)
AI第3種 アナログ伝送路設備に端末設備を接続するための工事(端末設備に収容される電気通信回線の数が1のものに限る)及び総合デジタル通信用設備に端末設備を接続するための工事(総合デジタル通信回線の数が基本インタフェースで1のものに限る)
DD第1種 デジタル伝送路設備(デジタル信号を入出力とする電気通信回線設備をいう。以下同じ)に端末設備等を接続するための工事。ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く
DD第2種 デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものに限る)ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く
DD第3種 デジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事(接続点におけるデジタル信号の入出力速度が毎秒100メガビット以下のものであって、主としてインターネット接続のための回線に限る)ただし、総合デジタル通信用設備に端末設備等を接続するための工事を除く
AI・DD総合種 アナログ伝送路設備又はデジタル伝送路設備に端末設備等を接続するための工事

ここで、総合デジタル通信用設備とは、ISDNのことです

アナログ・デジタル総合種資格をAI・DD総合種にする方法

旧アナログ・デジタル総合種の資格を持っている場合で、AI・DD総合種を取得したい場合は、DD1種だけを受験申請して、この「基礎」と「法規」を科目免除にして、「端末設備の接続のための技術及び理論」だけ受けて合格するのが一番簡単です。その後申請でDD1種とAI・DD総合種とを取得できます。

実際の実務が3年以上あれば全科目免除にする方法もあるようですが、それは私には無理みたいです。

DD1種受験体験記(2009年春)

インターネットによる受験申請

受験申請は財団法人日本データ通信協会のホームページからインターネットによって簡単にできます。一部の科目免除も可能です。平成21年度の第1回の試験(5月24日)の申請は2月2日からできるようです。私は2月4日にしました。

申請後に受験料8,700円を振込みます。郵便局の振替用紙を使うか、コンビニ払いでできます。払い込み期限は3月10日です。私は郵便局でしました。申請受付番号を記入する必要があります。払い込みの確認もインターネットで可能です。

試験勉強と受験と試験結果

DD第1種の「技術」科目だけを受けるべく受験申請書を出してから勉強を始めました。 とりあえず、 DD1種試験問題集 を買って勉強しました。

私は主に朝のトイレの中で約3ヶ月毎日勉強しました。初めはリックの過去問題と予想問題ばかりやりましたが、問題集だけではどうしても理解できない事が多くありました。そこで、後でリックのテキストも購入しました。3ヶ月で3回通り問題集を解いてみました。

受験は5月24日の日曜日に岡山大学工学部でありました。受験は学生が多く私のような退職間近のような人は少ないようでした。私はDD1種の「技術」科目だけの受験で、試験は午後3時からの40分間でした。

試験時間は40分では少し足りない感じでした。マークシートの「技術」は答案用紙の真ん中にあり、場所を間違えないようにしなければなりません。また、マークシートへの転記ミスもチェックします。私は最後のチェックで、転記ミスを3箇所もしていました。あせりました。

受験後、問題を持ち帰ることができますが、受験票は持ち帰ることができません。インターネットの合否を見る為には、受験番号が必要ですので、問題用紙に受験番号を転記して持ち帰ります。

5月27日のインターネットでの解答速報では、私は80点で合格のようでした。(60点以上が合格です)

今回のDD第1種の「技術」は少し難しかったようです。過去問題だけの勉強では合格点ぎりぎりかも知れません。過去問題の関連項目も確実にできるようにしておく必要があると思いました。

6月15日の合格発表ではDD第1種の合格率は19.8%でした。総合種は13.1%でこちらも難しかったようです。

資格試験勉強の効果

資格試験でその勉強をする効果は、まず合格すると合法的にできることが多くなります。そして、若い人なら職業選択の幅が広がります。また、目標達成の満足感もあります。その他の効果として、脳の老化防止があります。

人間の体は使わないと廃用性萎縮といって、使わない機能はだんだん低下します。脳も例外ではありません。私のように還暦になるような歳になっても、脳細胞は使えば使うほど活性化されます。

資格試験の勉強なら、トイレの中や電車の中でも、病院の待合室でもどこでもできます。はずかしいことはありません。私は自動車での信号待ち時間も勉強しました。試験勉強は記憶力や考える力や計算力等、脳を総合的に使うことができます。効果的に脳を鍛えることができると私は思っています。