電力量計(積算電力計)の特徴と用途

電力量計は家庭で消費する電力会社からの電力量を測定するのに使われています。従来からある機械式の積算電力計と最近普及してきたスマートメーターがあります。スマートメーターは毎月の検針が不要で、30分毎の電力使用量などを通信回線を通じて測定できるようになっています。

従来の機械式電力量計(積算電力計)の特徴と用途

古くからある機械式積算電力計の画像

従来から一般の家庭で使われてきた、この写真のような機械式の誘導型電力量計は、電力会社から家庭への配電で家庭内で使用した電力量を測定するためのものです。

電力量計とか、積算電力計とか、電力メーターとか呼ばれているアナログ式のものです。計測の単位は電力の量ですから、[Wh]ワットアワー、又は[kWh]キロワットアワーです。

この積算された 電力量楽天 の数値を毎月測定して、電気料金の支払い計算を行なっています。この電力量計は、有効電力だけを計測する機能を持っていて、機械式の誘導形電力量計が主に使われてきました。

一般の家庭では、主にこの写真のような単相3線式30Aの電力量計が普及しています。赤い下地に白色で「単3」と書いてあります。

従来の積算電力計は一般的に逆転しません

原理的には、この種類の電力量計は、逆潮流があると逆回転します。しかし、逆回転防止装置が付いていて、逆向きの電力が流れた場合には回転せず、逆方向に流れる電力量を測定しないようになっています。

従来の積算電力計は小型化が難しい

機械式の積算電力計は機械的に動く円盤がある程度大きいことから、あまり小型化できず、幅や奥行きや高さがある程度必要です。また、機械的に動く部分があるので、振動や衝撃には弱い特徴があります。また、計器は傾かないように取り付ける必要があります。

スマートメーター(電子式電力量計)の特徴と用途

スマートメーター(積算電力計)の画像

一般的な機械式の積算電力量計に比べて、最近、電力の自由化によって普及してきたものに、この写真のような電子式のスマートメーターがあります。

スマートメーターとは、電力量計の機能と通信機能や回路を開閉する機能などを付けたものです。

スマートメーターでは、電力使用量の他に、逆潮流電力量も測定できます。これに時刻情報や停電情報なども記録して活用することができるようになっています。

我が家では、電力の自由化で、電力会社を選ぶことができるようになったので、2017年2月にスマートメーターに変えました。

スマートメーターのメリット

従来の機械式に比べて、電子式のデジタル表示なので、小型軽量に作ることができます。

スマートメーターを使うことにより、時間毎の消費電力量や家庭からの発電量などがわかり、これらの情報を活用して省エネルギーする為にはどのようにしたら良いかがわかるようになります。

電力会社側から見ると、スマートメーターで遠隔検針ができるので、業務を効率化することができます。また、電力の使用状況を従来より細かく、正確に把握できるので、電力の使用状況に応じたサービスを行なうことができます。

スマートメーターのデメリット

電子式でコンピューターを使っているので、雷などでの誤動作や故障が多いかも知れません。普及が進んで来れば改善されていくだろうとは思います。

価格は従来の機械式に比べれば、高価かも知れません。しかし、メリットの方が大きいので、すぐに差額は回収されるものと思います。

スマートメーターで使う無線通信方式

スマートメーターで使う無線通信には、920MHz帯の 特定小電力楽天 の周波数を使った低出力の無線通信方式と、携帯電話回線を使った無線通信方式と、PLC(電力線搬送通信)という、電力線を通信回線としてデータを伝送する方式の組み合わせで行なっているようです。

これは、無線などの電波の届かない所では、PLCを使って情報を送って、無線などの電波が届く所まで情報が送られて来ると、無線回線を使って情報を送る方式だと思います。

無線通信回線は2種類あるので、どちらかを使えば何とか使えるものと思います。でも本当に山奥でも使えるのでしょうか。どうしても通信できない場合は、ハンディターミナルを持って検針をするようです。