電気店逸話1
業務中に起こった面白い話やエピソードなどを集めたものです。電気店を営んでいると様々なお客様がいらっしゃるのでその行動も様々です。中には想像もしないような行動をされる方もいらっしゃいます。息抜きに読んでみてください。
エアコンのガスが漏れているとの電話あり
エアコンは自分で取付をしておられ、ガス漏れ箇所を調べると、何と室内機のパイプの根元あたりです。よく見ると、取付で打ち込んだくぎが銅パイプにささっています。溶接でも修理は難しく、結局修理不能となりました。
安くあげようと思ったらしいのですが、高くついてしまった例です。よく知らない事は自分でされずに専門家に任せてください。
テレビの電源が入ったり切れたりする
お客様の家に行ってみると、なかなかその症状が現れません。しばらく待つうちに、症状が出ました。ちょうど 電源回路楽天 のどこかが、つながったり切れたりしているような症状です。これなら簡単と内部を見ましたがそれらしき所はありません。仕方なく預かる事にしました。店でいくら点検しても、その症状はありません。よくあるような話です。
どうしようもないので、お客様に返却してしばらくすると、またなったとの事。結局あれこれ調べていくと、壁のコンセントの内部が焼けていました。どう見てもテレビの故障のような症状なのです。長年のテレビ修理の経験でも、こんな事は初めてでした。
雷が落ちて様々な電気製品がこわれた
テレビがこわれたお客様では、テレビ内部のアンテナからチューナーへ行っている同軸ケーブルの芯線が解けて蒸発したのでしょう、完全になくなっていました。
冷蔵庫の修理依頼のお客様では、修理しようと冷蔵庫を引き出そうとしましたが、動きません。なんと冷蔵庫と流し台が溶接したようにくっついていました。
雷のエネルギーはすごいものです。驚きました。
リモコン操作をしないのに音が大きくなる
確認すると確かにお客様のおっしゃる通りです。リモコンを隠すと何事もありません。リモコンの音量アップボタンの所の接点が繋がったままになっていました。こんな事は時々あるようです。
お客様が、「タマをくれ」とおっしゃいます
「タマって何ですか?」と言うと、なんと蛍光管の事でした。
「電池をくれ」とおっしゃって、懐中電灯を買われた方がありました。「電池をくれ」とおっしゃって、電球を買われた方もありました。
電気店に何を言って来られても驚かないように。
この前買ったラジオの音がおかしいと電話
スイッチを入れてしばらくは鳴っているが、だんだん音が小さくなりそのうちに聞こえなくなるとの事。
「電池を替えてみて下さい」と言うと、
「しばらくスイッチを切っておくと又鳴るので電池はあります」とおっしゃいます。
「それが電池がない証拠です」と言っても、なかなか納得して頂けないのです。
電池を替えようと開けてみたら、電池の大きいのと小さいのが一つずつあるとおっしゃいます。
最近のラジオは単3の電池が奥と手前で少しずれて入っているものがあり、大きさが違って見えるらしい。大きさが違うと言い張られるので、
「はずして並べて比べて見て下さい」と言ってから、やっと納得してもらえました。
こういうお客様には疲れます。
この前修理したテレビの写りが良くないと電話
調べてみるとこの前というのは3年も前のこと。あげくの果ては、ちゃんと直ってなかったとおっしゃいます。文句を言うにも程があります。
漏電検査の方からお客様のビデオを修理してほしいと電話
事情を聞くと、漏電検査の為に、お客様の家の電源のブレーカを切って、入れただけなのに、後でお客様から、ビデオがこわれていると連絡があったらしい。
ビデオをばらして調べてみると、スイッチング電源の起動回路のコンデンサが容量抜けとなっている。漏電検査のおじさんの責任ではなく、初めからこわれていたのです。電源を完全に切らなければ、こんな症状は起こらなかったはずです。
でもお客様は納得せず、費用は電気保安協会が負担しました。
テレビのリモコンが動作しないと電話あり
行ってみると、テレビの前にドライフラワーが置いてあります。リモコン受光部が完全に隠れています。おまけに、受光部が油で汚れています。たまには掃除をして下さいよ。
今からトイレに行きたいのだが、トイレのドアが開かないと電話
同様な依頼は今までに2件ありました。いずれもドアノブを回してもかぎが開かない状態でした。電気屋は何でも屋ではありませんが、何でも言って来てね。
引っ越して来た家のアンテナ工事をした後
金切りノコを持ってないかとおっしゃいます。持っていると言うと、カーテンレールを切ってほしいとおっしゃいます。更には、ガラス切りはないかとおっしゃいます。持っていたからガラスも切ってあげましたけど、私は一体何屋さん??
テレビの写りが悪いとアンテナの交換依頼
早速屋根に上がって交換。
「テレビの写りはどうですか?」とたずねると、
「取り替えたばかりなので、良いのは当たり前でしょ。」とおっしゃいます。
見せて貰えないので、料金を頂いて帰りました。
約1年後、またテレビの写りが良くないとの電話がありました。行ってアンテナケーブルの先をたどっていくと、なんと2戸1の隣の借家につながっているではありませんか。
確認しなかった私も悪いが、1年もがまんしたお客様もどうかしている。結局そのお客様は、何年もアンテナなしでテレビを見ておられたのです。