ハンマードリル(振動ドリル)の使い方とメンテナンス
電気店ではエアコン工事や電気工事で住宅の壁やコンクリートに穴を開ける工事がよくあります。ドリルに性能の良いのを使うのと、使わないのとでは仕事の能率や仕上がりがずいぶん違うものです。私の長年の経験からハンマードリルについて考えてみました。
ハンマードリル(振動ドリル)とは
ハンマードリル楽天 や振動ドリルとは、コンクリート等のように硬いものに穴を開ける時に、穴開けの能率を上げる目的で、回転と共にドリル刃に前後の振動や打撃を与えているドリルのことです。振動や打撃の動作がないと、穴は少しも開かないのがわかります。しかし、打撃の動作が強すぎると壁等の対象物を破壊してしまうことがあります。
ヒルティのハンマードリルTE-14
この写真は、私が使っているヒルティ製(HILTI、本社リヒテンシュタイン公国)のハンマードリルTE-14です。私はこの機種より少し大型のTE-22も所有していますが、エアコンの工事にはたいていTE-14の方を使っています。
ヒルティの製品は値段が高いのですが、性能は抜群です。他社に比べていちばん優れているのは、反動が無いこと(無反動)です。またヒルティのトレードマークは赤色の本体と赤色のケースです。
写真の左上のチャックは普通のドリルの刃を使う場合に使用するものです。これはハンマードリルとして使うことはできません。もし、振動をかけて使うとチャックの接続部が割れてしまいます。
左中央のコアドリルは、エアコンの取り付け用の穴開けに使うもので、壁がコンクリートやコンクリートブロックの時に使います。ダイヤモンドドリルではありませんが、乾式で簡単に穴開けができます。
その下のコアドリルは、木造のラス張りの壁や土壁やサイディング壁等の穴開けに使います。一般的に何にでも使えます。
ヒルティのハンマードリルTE14、TE22の特徴
- 他社製に比べて価格が一般的に高い。
- 無反動でドリルビットが何かに引っかかって突然停止してもドリル本体が振り回されることがない。
- 他社のハンマードリルや振動ドリルでは、穴開けの際にドリルを壁に強く押しつける必要がありますが、ヒルティのドリルはほとんど押しつける必要はありません。
- 回転+打撃と回転だけの切替えが可能です。
- 回転速度は無段階に調節可能です。
- ヒルティのドリルビットの取り付け方法はSDSまたはSDSプラスと呼ばれる独特な方式で、ワンタッチで取り付けることができます。
- ヒルティのコンクリートビットは石にでも穴開けが可能です。
ヒルティのハンマードリルのメンテナンス
私は長年ヒルティのハンマードリルを使っていますが、一度も故障したことがありません。高価でも良い製品には違いないようです。しかし、メンテナンスは必要です。
SDSビットを取り付ける部分に時々は注油が必要です。全く注油しないと前後に動く動作が悪くなり、ハンマーの叩く力が効きにくくなります。また、壁などにドリルを強く押しつけなければならなくなることがあります。
もちろん、使った後の各部の掃除は必要です。でも、使いっぱなしでも故障することはほとんど無いようです。