新美川鉱山(小田郡矢掛町下高末の鉱山)
新美川鉱山は岡山県小田郡矢掛町下高末にある銅の鉱山跡です。青鉛鉱やカレドニア石を産出することで有名になったみたいです。他に黄銅鉱や閃亜鉛鉱や方鉛鉱、藍銅鉱、ウランを含んだ緑鉛鉱も産出するとのことです。
新美川鉱山へのご案内
所在地 | 岡山県小田郡矢掛町下高末 |
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交通 |
第三セクター井原鉄道線矢掛駅下車、北東へ直線で約5km、タクシーで約8km約15分です。 矢掛から鬼ヶ嶽温泉への道を約5km北へ行きます。備中美川郵便局を過ぎたらすぐ右折して宇角(うずみ)の谷へ入って行きます。一本道を東へ約3km行くと、一番東の平宇角(ひらうずみ)地区の東にあります。 |
地図 | 新美川鉱山付近の地図 この新美川鉱山の位置は正確です。 |
鉱山の上のハゲ山の様子
この写真は新美川鉱山の坑道口の上の山肌が露出した所です。ここは何十年も人の手が入っていない場所なのに、はげ山になっています。銅の成分か何かが植物の成長を妨げているのかも知れません。
実は、昔(子供の頃)の記憶を頼りに何回か新美川鉱山の場所を探索したのですが、坑道(洞窟)を見つけることができませんでした。
グーグルマップの 衛星写真楽天 で見るとちょうどこの場所だけ白く見えます。何故か急斜面でもないのに、ここだけ地図の等高線が途切れています。今回はこの場所を目印にスマートフォンのGPSで確認しながら山に登ってみました。そうしたら、このすぐ下に坑道口があるのをやっと発見しました。
今回の訪問は、子供の頃に来てから40~50年の時の経過があるのかも知れません。(撮影 2013年3月4日)
新美川鉱山の坑道(洞穴、洞窟)
この写真は、この辺りでは「金山(かなやま)」とか「野山(のさん)」と呼んでいる新美川鉱山の坑道口です。
子供の頃近所の子供達を引き連れて、この山に探検に来たことが何度かあります。さすがにその時は、この坑道の中には入る勇気がありませんでした。坑道はいつも水に浸かっているし、所々に井戸のような縦穴があるようで、危険なことも入れなかった理由です。
夏でも水は冷たく、コウモリが住んでいて気味が悪かったのを覚えています。洞窟の奥行きがどの程度なのか全く想像もできません。
坑道入口付近
坑道の入口は、入ると危険な為か、土のうを積んで狭くしてありました。でも人が入ろうと思えば十分入れる大きさです。
万全の装備と人員を揃えれば、探検することは可能と思われます。でもそれをする価値があるかどうか疑問です。
昔は、銅が採れるとか、ウランが産出するとかのうわさがありました。この山は「三ケ原地区」の共同所有の山になっている砂防林です。
坑道入口前の岩石
坑道の入り口前の広場の下はズリのようになっていました。昔と同じ状態に見えました。最近、この鉱山の研究者が来たのか、ここの岩石を掘った跡がありました。
私達は、ここでこの鉱山特有の、銀色に光る鉱石や、青緑色の変った鉱石を採取しました。探せばいくらでも見たことのない岩石があるようでした。
昔はこのズリが下の道から見通せたので、どこに坑道口があるのかが一目瞭然でしたが、現在は、途中に木が茂っているので、下の道からは何も見えません。
鉱山への山道
この道が新美川鉱山のすぐ下の山道です。ここへ来るには次のような経路を通って来ます。
矢掛町育成牧場への道を左に折れて約300m東へ行くと、大正池という池の近くに来ます。この大正池を右下に見ながら約200m北へ進むと、砂防ダムの堰堤が右下に見えて来ます。
砂防ダムの堰堤から約50m更に北へ進むと、右方向(東)に砂防ダムから2番目の小さな谷が見えます。砂防ダムの近くの最初の谷ではありません。ここまでは軽自動車が入れますが、砂防ダムの堰堤付近に自動車を止めた方が良いでしょう。
ここを右手の沢の方へ降りてから、この小さな谷を左に見ながら山道を約100m進むと坑道口のすぐ下に来ます。
今回は、山道を歩く重装備(安全靴に皮の手袋、保護メガネに帽子と頬かむり、上下ジーンズの服)をしてから来ましたが、現在は草刈りがしてあったので、簡単に坑道口まで来ることができました。