犬養木堂記念館と生家
岡山市川入にある犬養木堂記念館と生家の情報です。犬養木堂記念館は 犬養毅の人柄、功績を広く顕彰する為、木堂生家に隣接して平成5年に開館しました。木堂直筆の書や手紙、愛用の筆や硯、5・15事件の時の血染めの座布団など木堂ゆかりの資料を常設展示しています。
犬養木堂(犬養毅)の一生(歴史)
安政2年4月20日(1855年)6月4日 ~ 昭和7年(1932年)5月15日- 備中、賀陽郡庭瀬村(岡山市川入)に庄屋、犬飼源左衛門の次男として生を受けました。
- 犬養毅、号を木堂(ぼくどう)と称しました。(通称は仙次郎)
- 1890年の第1回衆議院議員総選挙で初当選、以後42年間で連続18回当選しました。
- 昭和6年 (1931年)12月、76歳の時第29代の首相となり、満州事変の解決にあたりました。
- 翌年5月15日、「話せばわかる」という言葉を残し、首相官邸において青年海軍将校の凶弾に倒れました。これがあの有名な5・15事件(五・一五事件)です。享年77歳でした。
犬養木堂はすぐれた書を残しており、中国の政治家とも親交が深く、正義感の強い政治家としても知られています。
元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんは犬養毅の曾孫になられるそうです。
犬養木堂記念館と生家へのご案内
犬養木堂記念館は犬養毅の人柄、功績を広く顕彰する為、木堂生家(国指定重要文化財)に隣接して平成5年に開館しました。
木堂直筆の書や手紙、愛用の筆や硯、5・15事件の時の血染めの座布団など木堂ゆかりの資料を常設展示しています。木堂の肉声をレコードで聞くこともできます。
所在地 |
岡山県岡山市川入102−1 |
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開館時間 |
午前9時~午後5時(入館は16時30分まで) |
休館日 |
火曜日(休日を除く)、祝日の翌日(土・日・休日は除く) 年末年始(12月28日~1月4日) |
入館料 |
無料 |
交通 |
JR山陽本線「庭瀬駅」下車タクシー5分(約2km)。 岡電バス 岡山駅西口から庄パークヒルズ線「川入」下車徒歩3分 |
電話 |
086-292-1820 |
地図 |
心動かされた木堂記念館
企画展に引かれて岡山市川入にある犬養木堂記念館に立ち寄った。JR新幹線の下の道に出された看板が、以前から気になっていた。入場無料なのもありがたい。
展示の中で、特に心を動かされたものが三つあった。嫁いだ末娘の信さんへ木堂が贈った書「敏於事而慎於言特其志無暴其気」である。事に勉めて言葉を慎み、志を堅持して気をそこなってはならない、という意味だそうだ。「恕」の心を大切にするよう孫娘の道子さんにあてた書も心引かれた。現在では、あまり見聞きすることの少ない言葉である。「己を推して他人に及ぼすこと。おもいやり、同情心」と辞書にあった。
そして、説明文にこんなところがあった。「世界的な視野を持つ木堂は、将来日本の進む道は軍事大国化になく、産業立国と善隣友好にあると強く提唱していた。特に日中関係を最も重要視していた」とあった。約百年後の今も潜水艦の問題が出ており、先人の知恵を生かす政治をしてもらいたい、と思うと同時にとても驚いた。
石川智子 2004年11月30日 山陽新聞朝刊 「ちまた」欄
犬養毅楽天 の生家の門です。木堂記念館への入り口にもなっています。駐車場はこの北西少し離れたところにあります。