セメント瓦の塗装(DIYによる高圧洗浄と塗装)

私は田舎の母屋(セキスイハイムのニュードマーニ)の屋根を自分で(DIY)塗装してみました。セメント瓦の屋根は新築から10年程度経過すると、ペンキの塗装がはげたりカビや苔が生えたりして劣化します。再塗装をしてやらないと、どんどん劣化が進んで終いには屋根を葺き替えないといけなくなります。

セメント瓦やスレート屋根の塗装の必要性

セメント瓦楽天 やスレート屋根は何故塗装が必要なのでしょうか。それはセメント瓦やスレート屋根の表面はざらざらで小さい穴が無数に開いているからです。

その穴に水がしみ込んで苔やカビが生える原因になります。また、冬にはしみ込んだ水が凍って膨張するので、さらに穴を広げてしまいます。

こうなると、劣化は急速に進んで、屋根の強度が急激に落ちてきます。何年も塗装していないセメント瓦やスレート屋根は上に人が軽く乗っただけで割れることがあります。

このようになるのを防止するには、このようになる前に、早めにペンキで塗装をして屋根の表面を滑らかにして、水がしみ込まないようにしておく必要があります。

セキスイハイムのニュードマーニの瓦の塗装

下の写真の向うに見えているのがセキスイハイムのニュードマーニの母屋です。これは新築から約12年が経過しています。この屋根はセキスイハウスのセメント瓦です。

本当は新築から8年程度で、再塗装をした方が良いのですが、セキスイファミエスの業者に頼むと費用が高く掛かりそうだったので、今まで延び延びになっていました。

そこで、今回、自分一人だけで(DIYで)高圧洗浄と塗装をしてみました。日曜日にしか作業できないので、全部の行程を終えるには2~5ヶ月程度かかります。塗装費用は倉庫と両方で材料代だけの数万円程度でした。(2008年12月)

屋根の高圧洗浄

高圧洗浄機でセメント瓦の苔や汚れを取る この写真はスレート屋根の高圧洗浄をした時のものですが、高圧洗浄のやり方はスレートと同様で、まず高圧洗浄機でセメント瓦の苔や汚れを取り除きます。

2階建ての建物では特にこの作業は危険なので命綱を付けてやりました。

屋根の北側斜面では、特に苔や汚れがひどいので入念に汚れを落としていきます。屋根の上から下の方に向かって作業をしていきます。

滑りやすいので洗浄していない部分には絶対に乗らないようにします。靴は長靴を履くよりも濡れても運動靴の方が安全だと思います。この作業には約3日かかりました。

下塗り塗料と塗装作業

塗料は関西ペイントの「建物用下塗り剤、油性密着シーラー14L」を使いました。これは、各種カラースレート瓦、新生瓦、セメント瓦、コンクリート・モルタルの壁、ベランダ、テラス、ポーチのコンクリート床面、コンクリートブロックの下塗り用として販売されているものです。

この下塗り剤の特徴は次のようなものです。

この下塗り剤は見た目は灯油のような感じです。透明で流れやすいので塗りやすいと思います。

屋根の下の方から上へ向かって塗っていきます。上の塗っていない部分に座って塗ります。滑るので、けっして塗った部分に乗ってはいけません。14L缶がほぼ全部要りました。この作業に約3日かかりました。

上塗り塗料と塗装作業

関西ペイントの「アクリルシリコン樹脂塗料、油性シリコン屋根用14Lぎん黒」を2回塗りました。これは、トタン、セメント瓦、スレート瓦、新生瓦(カラーベスト・コロニアルなど)、一般鉄部・木部(床を除く)の上塗り用として販売されているものです。

この上塗り塗料の特徴は次のようなものです。

一般的には水性塗料の方が扱いが簡単だと言われていますが、次のように刷毛に付いたペンキを洗い落とす作業を省く工夫をすることで、油性塗料を使っても特に扱いにくいとは思いませんでした。

冬は寒いので、とりあえず下塗りに続けて、上塗り作業を1回だけして、2回目の上塗り作業は春以降にすることにしました。気温が低いと塗料の延びが悪く、刷毛で塗る作業に力が必要です。この面でも春以降に作業を延期した方が良さそうです。

屋根の周りの金属カバーの部分には油性のさび止め塗料を塗ってから、金属部分にも使えるこのアクリルシリコン樹脂塗料を2回塗りました。

油性塗料を使う場合の刷毛の工夫

油性塗料を使った後は刷毛に付いたペンキを洗い落とすのにペイント薄め液が必要です。私は何回にも分けて同じ作業をするので、この作業がとても面倒に思われました。

そこで、刷毛に付いたペンキを洗い落とす作業を省く方法を考えました。1.8L程度の塗料缶と刷毛で塗装作業をしますが、その日の塗装を終える時に、刷毛のペンキを洗い落とさずに塗装缶の中に入れて蓋を密閉してしまいます。

そうすれば刷毛に付いたペンキを洗う必要はありません。刷毛が大きくて缶に入らない場合は、刷毛の柄を少し切ってやります。どうです、うまい方法でしょう。

水性塗料でも同様にできますが、そんなことをしなくても、水性塗料の場合は刷毛を水で洗えばいいので簡単ですね。