住宅用火災警報器の選定と取付方法

住宅用火災警報器の設置が義務化されました。住宅用火災警報器の設置を義務化する理由は、火災警報器を設置すると火災の死亡者数が激減する為です。自分のためですので必ず設置しましょう。

住宅用火災警報器(住宅用火災報知機)とは

住宅用火災警報器の写真

火災があった時に、火災の熱や煙等に反応して音や光等で火災を知らせる装置です。

近年、火災があると、かなりの確率で死者が出ているのが気になりませんか。火災警報器の設置が義務化されていなくても、自主的に取付けるようにしたいものです。

この写真は電池動作タイプの煙感知式、無線連動型の住宅用火災警報器の例です。少し価格が高いのですが、使い勝手が良く、いざという時確実に動作して安全を確保してくれます。

住宅用火災警報器の種類

住宅用火災警報器には様々な種類があり、その選定を間違えると効果がないばかりか、必要な警報が得られないことがあります。

電池動作タイプと100V動作タイプと連動配線タイプ(配線の要、不要)

電池の電源で動作するタイプは配線をする必要がないので、既存住宅に向いていますが、新築でも設置してもかまいません。リチウム電池を使っていて5年から10年間も動作するものがあります。電池が少なくなってくると、作動した時の音が小さくなることがありますので、早めに電池を交換することをお勧めします。

100V動作タイプや連動配線タイプは電源や連動の配線が必要です。これは新規に配線するので新築住宅に向いています。

煙感知式と熱感知式等(動作方式)

寝室、階段、廊下、居室には 煙感知式楽天 を設置してください。煙感知式は、煙だけで反応しますので、少しでも早く火災を発見できます。

台所には熱検知式を設置するのが普通です。台所は煙や水蒸気が多く発生することがあり、煙感知式だと誤報の可能性があるからです。

熱検知式は火災の火がある程度の大きさになって、感知器の周囲温度が上がらないと反応しません。この為、LDK等では炊事する所から少し離れた位置に煙感知式の火災警報器を設置してもかまいません。

この他に、紫外線検知式や一酸化炭素感知式や赤外線検知式を使った住宅用火災警報器がありますが、一般的ではないでしょう。

音声、ブザー、光での警報(通報方式)

音声警報タイプは「火事です」などと音声で知らせるタイプです。一般的には、ブザーとの併用が多いようです。耳や目の不自由な方は、音と光の両方で知らせる補助警報装置付きを設置してください。

単独型と連動型、有線式と無線式

単独型はその警報器だけが警報を発しますが、連動型はどれかの警報器が警報を発すれば、全ての警報器が警報を発します。

複数の警報器を相互に配線して、いずれかの警報器が感知したときに、全ての警報器が鳴動するタイプを有線式の連動型と言います。警報器間の配線が必要ですが、警報器が設置された各部屋に一斉に知らせる為、離れた部屋の火災をより早く発見できます。

ワイヤレス式(無線式)連動型は電波等を使って、ワイヤレスで相互連動を行なうものです。電池式なら配線も不要です。電池交換と、機器の登録作業が必要ですが、警報の効果が大きくお勧めのタイプです。最近は価格も安くなってきています。

住宅用火災警報器の取付け方(取付け場所)

台所と寝室と寝室のある階の階段や廊下に取り付けるのが基本です。(2階建てでは1階の階段ではなく、2階の階段に取り付けます)

就寝に使用する部屋が3階以上にある場合、住宅用火災警報器等を取り付けた階から2階下がった階の階段に設置します。就寝に使用する部屋が避難階のみに存在する場合、居室がある最上階から下階に通じる階段に設置します。(つまり、3階建て住宅の場合は、寝室が3階のみにある場合は1階の階段に取付けます。3階建て住宅で、寝室が1階のみにある場合は3階の階段に取付けます。)

1つの階に7平方メートル以上の居室が5つ以上ある場合はその階の廊下に取付けます。

住宅用火災警報器の取付位置

天井部分に設置する場合は、壁面から60cm以上離れた場所に設置します。つまり、天井の隅には設置しません。

エアコンがある場合は、エアコンから1.5m以上離して設置します。エアコンからの風の影響を無くす為です。

壁面に設置する場合は、天井からの距離が15cm~50cmの範囲内に設置します。壁や天井の隅には設置しないようにします。

悪質な訪問販売には気をつけましょう

訪問販売で高い値段の住宅用火災警報器を売りつける場合がありますので、訪問販売には気を付けてください。また、消防署員を名乗ったり、「消防署の方から来た」と言って、購入を強要する場合もありますので気を付けましょう。