ライン信号用VUレベルメーターの製作

ステレオなどのライン信号のレベルを調節したい時がありますが、ラインの信号レベルは機器によってマチマチで統一されていないようです。また、最近のステレオにはレベルメーターの無いものが多いようです。その上、レベルメーターは単にLEDが光っていれば良い程度のものが多く使いにくいものです。

完成したライン信号用のUVレベルメーター

完成したライン信号用のUVレベルメーターの写真

この写真は、アマゾンで売っていた、1400円程度の安価な「ステレオレベルインジケータVUメーター」の基板を組み立てて改造したものです。

秋月電子通商で買った、タカチの小型プラスチック ケース楽天 (SW-85)に入れました。ケースの大きさはW85xH40xD60です。ちょうど良い大きさだと思います。

アマゾンでは、Mini デュアル12 レベルインジケーターVUメーターステレオアンプボードAGC モードの調節可能な光スピードボード Diy KITSとして販売されていたものです。

これは、内部の回路にAGCが付いていて、基本的にはUVレベルを測定表示するようなものではありません。単にLED表示を見て楽しむ為のものです。

AGCによってアンプの増幅度が変わるので、極端に言えば、どんな信号でもほぼ同じレベルで表示されてしまいます。単なるお遊びならこれでもかまわないと思います。

プリント基板上に設定をするスイッチがあるのですが、どのように動作が変わるのか、書いてないのでそのまま使っていますが、何も問題はありません。

ケース内部の電源やライン端子部の配線の様子(改造)

ケース内部の電源やライン端子部の配線の様子の写真

まず、買った12個のLED表示部2個とコネクタをプリント基板にはんだ付けして組み立てます。

これを、タカチの小型プラスチックケース(SW-85)にLED部分がうまく入るように穴を開けて入れます。

このケースの85mmの部分が前面に来るようにします。私は直径2mm程度のドリルでLEDの周辺に沢山の穴を開けて、穴を抜き、ヤスリで仕上げました。

配線はLの橙色をラインの左へ、Rの白色をラインの右へ、Gの黄色は信号のアース端子へ接続します。黒色のGは電源のマイナスへ、Vの赤色は5V電源のプラス端子に配線します。

普通はLが白、Rが赤と決まっているのですが、このリード線の色はちょっと違っていました。

ライン信号入力回路の改造

このままでは、ライン信号が大き過ぎて、AGCが掛かってしまうので、ライン信号を約1/20(-26dB)に減衰する回路を追加しました。ヘッドホンやイヤホン端子の信号なら、改造しなくても、そのままでちょうど良いと思います。

これは、47kオームと2.2kオームの抵抗で信号を分割して、約1/20にしました。このプリント基板の信号入力インピーダンスはかなり高いようで、何も接続しない状態では、指を近づけるだけでも雑音が入るようです。アース間に2.2kオームが入るので適当にインピーダンスが下がって雑音には強くなっています。

写真の通り、RCA端子に直接抵抗をはんだ付けしています。基板へ行く電線は空中配線ですが、問題はありません。

この減衰器の値は、AGCが掛からないようにカットアンドトライして実験で決めました。このAGCが掛からない範囲(ほぼ最大ゲイン状態)で使えば、信号の大きさを比較測定することができます。

ケース内部を後ろから見たもの

ケース内部を後ろから見た写真

この写真は、ケースの内部を後ろから見たものです。

電源には、秋月電子通商で買った、パネル取付型 3端子楽天 DCジャックを取り付けました。電源には5Vの汎用電源アダプターを使います。(アマゾンの販売ページには7Vから12Vで100mAと書いてあります)

電源電圧が5Vの時、消費電流は約20mAでした。点灯するLEDの数で電流が変化します。

ライン信号用の端子はパネル取り付け用のRCA端子を2個使います。

プリント基板は、マジックテープを使ってケースに粘着しましたが、接着剤でも固定しました。

使用結果

私の2台のカラオケ用のステレオ装置に使うと、ちょうど良い感じで、ラインのレベル調整には最適でした。

これで、カラオケ用の音楽の録音や録画の時に、ラインの信号レベルを揃えることができるので、大変重宝しています。カラオケ装置が2台あるので、もう1台作っても良いかも知れません。