ライン信号アンプの製作(LM386基板を使用)
テレビのライン端子に接続したDVDなどの音響機器の音量が小さくて、テレビの音量を大きくしないとうまく使えない事があります。これを解消する為に、安いLM386のアンプ基板を使ってラインアンプを製作してみました。利得は約5倍(14dB)です。
LM386を2個使った2チャンネルのライン信号アンプ
この写真のプリント基板は、アマゾンで売っていた台湾製の「LM386オーディオアンプモジュール」2個(5個800円程度)を使って改造したものです。
このLM386オーディオアンプモジュールの プリント基板楽天 は41X14mmの大きさで製品の高さは12mmです。ステレオ音声の左右用にこれを2個使います。
元々のIC回路の増幅度(ゲイン)は約200倍(46dB)です。これを回路の変更で利得を約20倍(26dB)に改造しました。更にVRの調整で約5倍(14dB)にしています。
ケースなどは、中国製のHDMI信号をアナログのAV信号に変換する製品で、不良品で不要になった物を改造して使っています。つまり、プリント基板を基板用のダイヤモンドカッターで切って、基板のピンジャックとUSBの電源ジャックとケースを再利用しています。
入力用のピンプラグはAVコードを短く切って基板の端子に直接ハンダ付けしています。抜け止めにコードの途中を結んでいます。
LM386を使った回路図例
この図が、LM386というアナログICを使った回路図の代表的な例です。上記の基板ではR1=0Ωで、C1=10μFと思われます。
R1=0Ωで、C1=10μFではこの回路の増幅度(利得)は約200倍となります。R1またはC1を削除すると、この回路の利得は約20倍となります。
私はC1を削除してIC回路の利得を20倍としました。そしてVRで信号を約1/4にしています。総合利得は約5倍です。
電源にはスマートフォン用の充電器の5Vを使うようにしています。基板のUSBジャックを使って電源を供給しています。
市販のLM386を使ったアンプ基板
この写真は、アマゾンで購入したプリント基板(アンプモジュール)です。完成基板は41X14mmX12mmです。
この写真の中央の上付近にR1とC1のチップ部品が見えています。私はこのC1を削除して改造しましたが、増幅度を別の値に変更をするならR1を別の抵抗に変えた方が良いと思います。
基板に各ピンの用途が印刷してありますので、VccやINやOUTやGNDなどを、その通りに配線すれば完成します。
この基板は大変良くできていて、ヘッドホンアンプなども簡単に作ることができます。小出力のスピーカーなら鳴らすこともできます。
完成したライン信号アンプの写真
この写真がケースに入れて完成したライン信号のアンプです。後から ラベルライター楽天 で文字を入れると良いと思います。
写真の左側にライン信号入力用のRCAピンコードで直接接続しています。下側がライン信号出力端子用のピンジャックです。
ケースの大きさは外形が約60X55X20mmです。材質はABS樹脂です。とても小さくてちょうど基板が収まる大きさです。
ライン信号アンプの効果
元々はライン信号アンプを使わずに、DVDプレーヤーの信号をカラオケ装置の「もりあげくん」を通して、パナソニックのテレビのライン信号に直接入れていました。
そうすると、ライン信号の規格の違いからか、DVDの音声信号が小さくて、テレビの音量を最大近くまで上げないと使えません。
そこで、このアンプの登場です。このアンプを接続すると、音声の大きさはテレビより少し大きい程度となり、とても使いやすい音量となりました。この追加したアンプの増幅度は5倍程度が使いやすいようでした。