スレート屋根の塗装(DIYで屋根の高圧洗浄と塗装をする)
セメント瓦やスレート屋根は新築から数年~10年程度経過すると、塗装がはげたりカビや苔が生えたりして劣化してきます。このようになるのを防止するには、再塗装をして屋根の表面を滑らかにして、水がしみ込まないようにしておく必要があります。
私は田舎のスレート倉庫を2008年10月にDIYで塗装してみましたので、その経過と結果をまとめてみました。この後、母屋のセキスイハイムの屋根も自分で塗装しました。
セメント瓦やスレート屋根の塗装の必要性
セメント瓦や スレート屋根楽天 は何故塗装が必要なのでしょうか。それはセメント瓦やスレート屋根の表面はざらざらで小さい穴が無数に開いているからです。その穴に水がしみ込んで苔やカビが生える原因になります。また、冬にはしみ込んだ水が凍って膨張するので、さらに穴を広げてしまいます。
こうなると、劣化は急速に進んで、屋根の強度が急激に落ちてきます。何年も塗装していないセメント瓦やスレート屋根は上に人が乗っただけで割れることがあります。
このようになるのを防止するには、ペンキで塗装をして屋根の表面を滑らかにして、水がしみ込まないようにしておく必要があります。
屋根の高圧洗浄をする
この倉庫は中古で移設したスレート葺きのものです。元々スレートにはペンキで塗装がしてありました。移設の時、カビや苔もありましたが、高圧洗浄機が無かったので、ワイヤブラシで取っただけで再塗装をしました。
その後3~5年毎に一回塗装だけをしてきました。今回はこのカビや苔を 高圧洗浄機楽天 で徹底的に取ってから塗装をすることにしました。
まず塗装をする前に、この写真のように高圧洗浄機で屋根に付いた塗料のはがれやカビや苔を取ってやりました。高圧側のホースがあまり長くないので、高圧洗浄機を屋根の中央に置いて、水道のホースと電源を接続してやりました。水は井戸水を使いました。
高圧洗浄機の圧力は最高にして念入りにやりましたので、かなり時間がかかりました。ほぼ一日かかりました。業者の仕事が速いのは適度に手抜きをしているからかと思いました。それとも業者の高圧洗浄機の性能が良いのか。(使った高圧洗浄機の圧力は約70気圧 = 7MPa、水量は6.5リットル/分、消費電力は約1.4kWでした)
高圧洗浄したところとしていない部分の比較
この写真の左部分が高圧洗浄したところで、右部分が何もしていない部分です。
高圧洗浄でカビや苔が取れてきれいに白くなっているのがわかります。
ワイヤブラシなどでこすっただけでは、何回やっても全然綺麗にはなりません。
このようにカビや苔を取って塗装をすると塗料の乗りが良く塗装がはがれる危険性が減ります。
苔がある上に塗装をするとすぐに塗装がはがれてしまいます。
高圧洗浄機の使い方
- 高圧洗浄機を置く所を決めます。屋根に載せる場合は落ちないようロープ等で縛っておきます。
- 高圧洗浄機の水の供給口に水道から耐圧ホースで接続します。
- 高圧側の高圧ホースとノズルを接続します。
- 水道の蛇口を開けて水を供給します。ノズルのレバーを引いて水道の圧力の水がノズルから出るのを確認します。
- 15A以上流せる延長用電源コード(電線の断面積2mm2以上のもの)を高圧洗浄機の電源に接続します。この電線は電圧が下がるのを防止する為に太い物を使い最短距離で接続します。
- 電源スイッチを入れてノズルから高圧水が出ることを確認します。
- ノズルのレバーで水を止めたらモーターも止まることを確認します。
- 水漏れが無いことを確認してから使用します。
- ノズルの先端は使い易い水圧とノズルパターンになるように調整します。
高圧洗浄と塗装時の注意事項
- 屋根は傾斜しているので、必ず落下を防止する命綱を付けて作業をしてください。
- 高圧洗浄機やコードリールが落下しないようにロープで縛っておきます。
- 私は長靴を履いてやりましたが、滑り易いので、足袋や短い足袋のような田植え靴の方が良いかも知れません。素足(はだし)は危険です。濡れるのを覚悟で滑りにくいデッキシューズが最良かも。
- 高圧洗浄の済んだ屋根の部分に乗るようにしてください。洗浄していない部分に乗ると苔で滑り易いので注意します。
- 波型のスレート屋根は下に鉄骨がある部分の近くに乗るようにします。そうしないと屋根の劣化でスレートが割れることがあります。
- 高圧洗浄機は屋根の上から下へ向かって水を当ててやります。またスレートの繋ぎ目では長時間水を当てると屋内に水漏れしますので注意します。
コーキング補修をする
屋根の破損した部分や少し大きなひび割れ部分は、コーキング剤で補修(コーキング)をします。塗料が上に乗る変性シリコンのコーキング剤を使います。
今回は痛みが特に激しくないので、別にコーキングの必要な所はありませんでしたが、一般的には、コーキングをする必要があります。
セメント瓦やスレート屋根の塗装をする
高圧洗浄が済んだら屋根をよく乾かしてから塗装(ペンキ塗り)をします。塗装は下塗り、中塗り、上塗りと3回行なうのが良いのですが、倉庫でもあり今回は念入りに上塗り一回だけをしました。
下塗り(シーラー、プライマー)は、屋根と塗料との密着を良くする為に行ないます。中塗りと上塗りは基本的に同じものを二度塗ります。普通二度塗りをする場合は、塗装は薄めにします。
屋根は約60m2の広さがありますが、一人の作業で刷毛を使って一度だけ塗ったのに1日かかりました。とても大変な作業でした。
連続で作業をしていたら途中で腰が痛くなり、途中から屋根に座り込んでやりました。これで3回も塗ったら3日はかかってしまいます。やはり業者は適度に手を抜いているんだなと思いました。
塗料はスレート屋根用の緑色の水性塗料を使いました。(ニッペホームペイントスレートかわら用、水性)15kg入りの缶の約1/4~1/3が要りました。少し水で薄めて適度な濃度にしてから使います。
別の現場では、(カンペ水性瓦用つやあり屋根ペン、緑色)を使いました。どちらも使い勝手は同じでした。