IIJmioモバイル通信による格安モバイル環境
IIJmioのモバイル通信のSIMカードを使うと、安価(毎月1,000円程度)でスマートフォンなどのモバイル環境を構築できます。IP電話などの音声通話やプッシュ通知にも対応でき、便利にインターネット通話も行なうことができます。これからの節約モバイル生活の元となるものです。
IIJmioモバイル通信とは
IIJmioは回線のリセール(回線領域買い取り販売事業MVNO)をしている会社です。つまり、IIJmioは NTTドコモ楽天 のFOMAハイスピード網を利用したMVNOサービスを行なっています。
私が使ったSIMカード(UIMカード)は、IIJmioの高速モバイルのミニマムスタートのSMS対応というものです。毎月の利用料は900円+140円という低価格(税別)で、上り下り共200kbpsの回線速度になります。通信容量の縛りはほとんど無く使い放題です。
200kbpsという通信速度は、TwitterやFacebookなどのSNSや、メールやテキストが主のウェブページの閲覧には特に不自由はありません。ISDNの通信速度が64kbpsですので、この3倍以上の速さです。また、一時的に速度が必要な時には毎月3GB(2015年4月より変更)の無料クーポンを利用することもできます。
余ったバンドルクーポンは来月まで繰り越せます。つまり、毎月1GB以内の使用量だと、そのうちに、月初めには約4~6GBのクーポンが残ることもあります。
スマートフォンでIIJmioのSIMを使う
モバイルルーターを使わないで、スマートフォンに直接SIMカードを入れて使う方法です。この場合は、スマートフォン毎にSIMカードが必要です。
スマートフォンはドコモから販売されているあまり古くない物を使った方が確実です。又は、SIMフリーの端末(GoogleのNEXUS5など)を使います。できれば、最新の機種を買ってください。回線はドコモの回線を使います。スマートフォンはドコモから買わず中古市場で探すか、知り合いの方から古いのを譲ってもらいます。動作確認がとれている機種にしてください。
SIMカードは、IIJmioのモバイル通信のミニマムスタートの物をIIJmioのホームページから申し込んで入手します。もちろんその上位の物でもかまいません。SMS対応や音声通話機能付きの物も良いでしょう。SIMカードの大きさは標準、micro、nanoの3種類がありますのでスマホの機種に応じたものにします。
スマートフォンのモバイルネットワークの設定
まず、SIMカードを挿入したらスマートフォンの「設定」を選びます。「無線とネットワーク」の「その他」を選択します。「モバイルネットワーク」を選択します。「APN」に次の設定を行ないます。
名前:任意の名前を入力(例:IIJmio)
APN:「iijmio.jp」を入力
ユーザー名:「mio@iij」を入力
パスワード:「iij」を入力
認証タイプ:「PAPまたはCHAP」を選択
IIJmioとWiFiルーターによる低価格なモバイル環境
WiFiルーターでIIJmioの回線を使うと、スマートフォンやタブレットやパソコンでWiFiによりインターネット接続が可能となります。
このWiFiルーターL-09CはNTTドコモが販売している、韓国のLGエレクトロニクスが製造したWiFiルーターです。L-09Cは次世代通信「Xi」(クロッシィ、LTE)に対応したWi-Fi機器です。ドコモの標準SIMカード付きで販売されています。
L-09Cには大容量のバッテリー(2,700mAh)が付属していて、Xi(クロッシィ)で最大6時間、FOMAで最大8時間の連続使用が可能です。無線LAN規格はIEEE 802.11b/gに加えて、11nにも準拠しています。
WiFi機器とIIJmioSIMの購入
IIJmioとWiFiルーターによる低価格なモバイル環境を整えるには、ドコモのWiFiルーターL-09Cの白ロムとIIJmioのモバイル(標準SIM)を購入します。
L-09Cは中古として販売されている白ロムと呼ばれるSIMカード無しのものを購入します。5,000円程度で入手可能と思います。
IIJmioのモバイル通信(標準SIM)はIIJmioのホームページで購入します。価格は3,240円です。
WiFi機器の設定
まず、L-09CにIIJmioSIMを入れて、電源を入れます。パソコンで下記のようにしてL-09CをWifiルーター(無線LAN)として動作するように設定しておいてください。
次にブラウザで192.168.2.1と入力してください。ユーザーネームは Admin、 パスワードは 1234 がデフォルトになっていますので、もし、変更している場合は変更後のものを入力してログインしてください。
次にNETWORKをクリックして、Profileをクリックします。Add Newをクリックします。次にIIJmioのAPN設定をします。これはSIMカードの説明書に書いてあります。
パソコンやスマートフォンやタブレットの無線LANの設定
端末によってやり方が異なりますが、一般的な方法を簡単に説明します。無線LANのネットワーク接続で、SSIDがL09C_XXXXXXXXとなっている項目を選択します。セキュリティキーまたはパスフレーズにL-09Cに記載されているWPA2 shared keyを入力してOKをクリックします。設定を保存すればL-09Cの無線LANが使えるようになります。
IIJmioモバイル通信を使った感想
200kbpsでの普通のブログやホームページの閲覧は、表示速度が少し遅いかなという程度で特に問題なく表示されました。もちろん、メールの送受信は何の問題もありませんでした。YouTubeでも時々止まりますが使えないことはありません。
次にフォンやタブレット端末で、グーグルのマップというソフトをGPS機能と共に使ってみました。徒歩で移動しながら地図を表示させてみましたが、特に問題になるようなことはありませんでした。1ヶ月の使用料が1,000円程度でこれだけ使えるのは驚きでした。
IIJmioなら050プラスやFusionのIP PhoneサービスなどのIP電話やLINEなどの音声通話も使えるようになります。これらはプッシュサービスにも対応しているので、電池の消耗を気にすることなく使えます。
これだけで、日本国内なら、ほぼどこでも使えますので、スマートフォンやタブレット端末やPCを持って出かけることができます。モバイルルーターとの併用なら、全部持って出かけても、SIMを差し替えることなく使えるのはとても便利だなと感じました。一人暮らしなら、家庭でもこれだけで安価なネット環境が構築できます。
SMSや音声通話に対応したSIMが販売されています
SMS(ショートメッセージ)機能付のSIMに交換(手数料2,160円)するとスマートフォンでの使い勝手が良くなります。申し込み時にSMS付きかSMS無しかを選択することもできます。SMS付にすると利用料金が毎月140円(税別)高くなりますがSMS付をお勧めします。携帯電話の音声通話機能付きのものもあります。
今までは、SNSや各種の申し込みなどの会員登録を行う時の身元確認で、SMSを利用している場合は携帯電話が無くてはできませんでしたが、SMS対応のSIMカードなら、携帯電話を持っていなくてもこれを行なうことができます。当然ですが、今までできなかったSMSを送受信できるようになります。国内への利用料金は3円/通(税別)です。
その他に、通信可能なのに端末側で圏外と表示されてしまう問題(アンテナピクト問題)や、セルスタンバイで電池の消耗が早くなる問題(セルスタンバイ問題)が、SMS機能付きSIMカードを使うことで改善されます。私も電池の持ちが改善されたのを確認しました。
参考情報 スマートフォンを安く運用する方法(裏技)