冷蔵庫の水漏れ修理(MR-CU37NF他)

冷凍冷蔵庫の下から水漏れする故障がよくあります。霜取りをした水が漏れている場合が多いものです。単なる排水経路の詰まりや凍結なら素人でもDIYで修理が可能です。三菱冷凍冷蔵庫を例にして修理の手順やコツなどを解説しました。

冷蔵庫の水漏れ修理手順

冷凍冷蔵庫の下から水が漏れる故障は比較的多いものです。この水は、冷却器部分を霜取りした水が下の蒸発皿に排水されないで、排水途中が詰まっている場合が多いようです。

排水経路にゴミが詰まっているケースもありますが、冷却器の下の排水口部分が凍りついている場合が多いのです。この排水経路を解凍することで修理することができます。

三菱電機のMR-CU37NF(MR-CU37Eなどでも手順は同じ)を例にして、修理のコツや注意点や修理方法を解説しました。他社の冷凍冷蔵庫でも修理手順はほぼ同じです。素人でもやる気があればDIYで修理可能ですので挑戦してみてください。

三菱冷蔵庫MR-CU37NFの分解(冷蔵室の奥)

三菱冷蔵庫MR-CU37NFの分解(冷蔵室の奥)

冷蔵庫の修理は、故障している不具合部分を見える状態にすることが一番ですので冷却器部分を見える状態にします。

この写真の三菱冷凍冷蔵庫の場合は、冷却器は下の方にありますが、上の冷蔵室の奥から分解する必要があります。

まず、冷蔵室の一番上の奥にあるダクトのカバーの取り付け部分だけを外して動けるようにします。

次にその下の冷却ファンのあるダクト部分を取り外すのですが、まず、配線のコネクターを全て外します。次に冷却ファンのあるダクト部分の取り付けネジ等を外してから、全体を上に取り出します。

三菱冷蔵庫MR-CU37NFの分解(冷却器部分)

三菱冷蔵庫MR-CU37NFの分解(冷却器部分)

この写真のように 冷却ファン楽天 のあるダクト部分を取り出すと、野菜室の奥にある黒い色の冷却器が見えてきます。

故障箇所は冷却器の下の部分です。この部分が凍りついているはずです。

霜取り後では、この写真のように冷却器に霜は付いていないはずです。霜取りができていない場合はこの冷却器が霜で覆われています。

この写真に写っている透明な細いビニルホースを使って冷却器の下の排水口の中を解凍します。

冷却器の下の排水口の中の解凍方法(ビニルホースを使う)

冷却器の下の排水口の解凍

まず、ぬるま湯やヘアードライヤーなどを使って冷却器の下の見える部分の氷を融かします。

次に、細いビニルホースをこの写真のように排水口の中に入れて、ホースの手前を口にくわえて息を吹き込んで解凍します。

この時、湯を少し入れてやると早く解凍できます。排水口の中に息を吹き込むと中の冷たい水が湯と入れ替わって簡単に解凍ができます。

時々、このホースを使って冷えた水を口で吸い上げてサイホンの原理で手前に排水してやると良いでしょう。ドレンパンの水が自然に蒸発皿に出るようになったらOKです。

排水経路の氷を完全に取り除かないと完全には直りません

もし、このビニルホースを使わないと、排水口の中の氷を解凍するのはとても難しくなります。ヘアードライヤーや湯では排水口の中の氷を簡単に溶かすことができません。排水口の中の氷を完全に取り除かないと冷蔵庫からの水漏れは必ず再発します。

この解凍には、スチームクリーナーを使うとの情報もありますが、高温のスチームを使うと、プラスチック部分の変形を起こしたり、温度ヒューズの故障を引き起こしたりすることがありますので、注意して使うか、使わない方が良いと思います。

スチームクリーナーでも、凍った穴の中を溶かすのは困難と思われます。他の故障を引き起こすことの方が怖いです。

修理後は全て元に戻します

氷を解凍して修理が終わったら、全ての部品を元の通りに戻します。これはなかなか分かり難いこともあるので、メモを取るか、デジカメなどで撮影しながら分解すると良いかも知れません。

湯で氷を溶かす時は、あまり熱い湯を使うと温度ヒューズを切ったり、プラスチック部分が変形したりしますので注意してください。

この修理後でも直らない場合

この修理は、本来の冷蔵庫の機能を信じて修理しています。冷蔵庫が経年変化や設計ミスなどで本来の機能を発揮していない場合、改造が必要となります。つまり、ドレン経路にヒーターを入れるなどの改造が必要ということです。

このような改造修理は、有名メーカーのものでもよくあります。改造キットを用意していることもありますので、サービスセンターに問い合わせてみてください。