エアコンガスのポンプダウン方法(取外し時)

エアコンを取り外したり移設したりする時、冷媒ガスのポンプダウン(回収)が必要です。そうしないとガスを大気中に放出してしまいます。再度取り付ける時にガスチャージの無駄な費用がかかってしまいます。ポンプダウンが困難な場合でもそれを行なう技術が必要です。

エアコンの正しい取り外し方法(ポンプダウンの手順)

R410A用ゲージマニホールドの写真

エアコン楽天 を取り外す時、ガスを大気に放出しないように、室外機にガスを回収します。これをポンプダウンといいます。その正しい一般的な方法を紹介します。

ポンプダウン時の時間や真空度

この方法でポンプダウンができた場合は冷凍機油も配管内からほぼ完全に回収できます。HCFC-R22の冷媒を使った機種の配管を、新冷媒HFC-R410Aの機種に普通は転用できないことになっていますが、この方法なら配管を転用しても良いようです。

但し配管はR410A対応の2種銅管(最高使用圧力4.30MPa)で、著しい劣化が無いことが必要です。そしてメーカーと機種によっては認めていますが、自己責任です。

配管の転用をしないのなら、約15分間もの運転は必要ありません。また、ポンプダウンは太いパイプの方に付いてるサービスポートの圧力が、0.1MPa(1kgf/cm^2)以下になったら(約1分間)太いパイプ側のバルブを閉めます。真空になるまでする必要はありません。

普通、真空にすると外したパイプの中に空気が入ってよくありません。(圧力計がない時は、コンプレッサの運転時間を45秒程度にします。長くし過ぎるとコンプレッサーが停止したり壊れる事があるということになっていました)

外気温度が低い時の冷房運転の仕方

機種によっては試運転スイッチを入れます。

寒い時期には冷房運転できない機種があります。その時は、室内機の室温センサー(サーミスタ)をドライヤ等で温めてやります。パテを暖めてそれでサーミスター部分をくるんでやってもうまくいきます。

どうしても冷房運転できない時(ポンプダウン時)

エアコンを取り外す時、どうしても冷房運転できないことがあります。その時の私の考えた方法を紹介します。但しこの方法は不正規な方法なので、それによって機器が故障しても私は何の責任も負いません。自己の責任において行なってください。

この方法で問題なく冷媒ガスは回収できるようです。ほんの少し漏れますが。

ポンプダウンする時の注意事項

エアコンガスの種類と性質

家庭用のエアコンで使われている主な冷媒ガスの種類は次のようになっています。

最近はHFC-R410Aの混合冷媒(新冷媒)の製品が主流でHCFC-R22を使った製品は、特殊な例を除いてほとんど販売されていません。でも、古いエアコンには、まだこの冷媒は使われています。

冷媒の種類 組成比率 沸点 圧力 オゾン破壊係数 サービスポート
R410A(HFC) R32---50%
R125--50%
-51.7゜C
-48.1゜C
約1.6倍(R22比) 0 5/16インチ
R22(HCFC) R22--100% -40.8゜C 1.0 0.05 1/4インチ