衣類乾燥機の修理手順(よくある故障事例)

衣類乾燥機が急に故障すると困ることがありますが、故障とは言えない簡単な事例もよくあります。衣類の入れ過ぎやフィルターの掃除や排水の異常など自分でチェックしてください。また、衣類乾燥機は丸ベルトが切れる故障が多いようです。

自己診断機能の活用(エラーコードのチェック)

衣類乾燥機に異常があったら、まず、エラーコードをチェックして、自己診断機能を活用しましょう。この機能だけでかなりの故障を特定できます。異常で止まった場合は、一般的にエラーコードを液晶表示部に表示しています。

乾燥の途中で止まって乾燥しない場合

衣類乾燥機の裏側の修理画像

衣類乾燥機は、乾燥の途中で止まって乾燥しない故障事例がとても多いと思います。

これは、この写真のように裏ブタを取った時に見える、乾燥機内に送風しているファンの 丸ベルト楽天 が切れている場合がよくあります。又は、ファン回転検知センサーの異常です。

ファンベルトが切れると乾燥機内に送風している風がなくなり、その温度が上がらないので洗濯物が乾きません。運転電流も少ないのが一般的です。

この時、音をよく聞くとモーターとドラムだけが回っていて、送風音が聞こえないので送風されていないのがわかります。

丸ベルトが切れることもありますが、単にベルトが伸びて空回りしていることもあります。この場合は送風音は小さく聞こえますが温度が上がりにくくなり、乾燥が弱くなります。

丸ベルトの交換は素人では難しく、部品も入手しにくいので、修理は販売店や修理専門店に依頼してください。もちろん、部品さえ入手できれば、器用な人なら交換は可能です。

各種フィルターが目詰まりしている場合

送風ファンが回っているが、乾燥機内の温度が上がらず乾燥しない又は乾燥が悪いことがあります。この場合は吸気フィルターや内部のフィルターが詰まっていることがよくあります。この場合は、ユーザーや素人でも修理することができます。

回転ドラムの中(扉を開けてその内側)を見ると、回転ドラムの中央部の奥に外れる部分があり、手前に引っ張ることでフィルター部分が外れます。その中のフィルターを掃除してください。糸くずや綿ゴミなどが大量に詰まっているのが一般的です。

また、吸気フィルターも時々掃除してください。吸気フィルターの存在を知らないユーザーも多いようです。また、稀にヒーターそのものが目詰まりしていることもあります。フィルターだけで直らない場合は点検してみてください。

モーターが唸って回転しない場合

モーターが唸っているが回転しない場合も時々あります。上の写真で送風ファンの軸が固着して回らないケースがありました。この時は軸のグリス切れでした。グリスを注入するか部品を交換します。

また、ベルトに洗濯物などが挟まったり引っかかって回らなくなっていることもありました。これは、洗濯物などを取り除くだけです。

ドラムを回転させるベルトが不具合の場合

ドラムを回転させているベルトは丈夫なので、丸ベルトに比べてあまり不具合はないのですが、長年使っていると、ベルトが伸びて回転が弱くなっていることがあります。

この場合はベルトを交換するしかないので、家電販売店や修理専門店に依頼してください。

結露水の排水が詰まっている場合

一般的な衣類乾燥機は衣類の水分をヒーターの熱で熱せられた空気を送って蒸発させて取り除いています。蒸発した水分を含んだ空気は冷却して結露させて水に戻して外部に排水しているのが一般的な衣類乾燥機の構造です。

この排水経路が詰まると、送風の通り道が塞がれて乾燥しない原因になることがあります。結露水の排水がうまくいっているかどうかを時々点検しましょう。

コントローラーやセンサーが不具合の場合

最近の家電製品には、たいていコンピューター(CPU)が使われています。その心臓部のコントローラーが故障すると様々な症状になります。上記の場合で点検しても違う時はコントローラー又は各種のセンサーを疑ってください。

乾燥途中で停止する場合。又は全く電源が入らない場合。又は電源を入れてもすぐ電源が切れる場合。この他にも色々な症状になります。

コントローラーやセンサーの不具合はこれを交換してみるのが一番です。これも販売店又は修理専門店に依頼してください。

ヒートポンプ方式の衣類乾燥機の場合

浴室乾燥機などではヒーターで暖めるのではなく、エアコンと同じようなヒートポンプ方式で乾燥させているものがあります。この場合は、エアコンの故障修理と同じような事例になります。エアコンの修理のページも参照してください。