本当は怖い、知覚過敏(NHKためしてガッテン)

歯の象牙質は硬くて丈夫なエナメル質に覆われていますが、歯周病などで歯ぐきが引いて象牙質がむき出しになると、刺激が象牙細管という管を通して神経に伝わり、痛みやしみを感じるようになります。これが知覚過敏です。

知覚過敏のメカニズム

歯磨きのイラスト

歯がしみるのは、歯の中にある神経が刺激を感じるからです。神経は表面に無いので冷たい水を飲んだだけで刺激を受けることは普通はありません。

しかし、歯がしみるのは歯に穴が開いているかららしい。しみる歯の表面には、直径1ミクロン程の小さな穴が、1mm角の中に2万個もあいているらしい。

歯の 象牙質楽天 には、栄養を送るために「象牙細管」という管がたくさん開いているのです。象牙質がなんらかの原因で表面に出ると、象牙細管が表面に現れてしまいます。知覚過敏の直接の原因は、象牙質の露出です。

知覚過敏の原因(エナメル質の破壊)

エナメル質はとても硬い材質で、歯磨き程度では簡単には磨り減りません。しかし、歯をくいしばると、歯に大きな力がかかり、根元のあたりにその歪みが集中します。

このような力が繰り返しかかると、エナメル質にごく小さなキズが発生します。そこを、歯磨き剤を付けてゴシゴシ磨くとエナメル質が削れてしまうのです。

歯のかみ合わせが悪く特定の歯に力がかかる人やスポーツ選手、寝ている時に歯ぎしりをする人などがこの状態になりやすいのです。

知覚過敏の原因(歯周病、歯槽膿漏)

歯周病等で歯ぐきが下がり、歯の根元が出てしまうと、象牙質がむき出しになってしまいます。そうすると、知覚過敏になってしまいます。

しみるのが嫌で歯磨きを控えめにしてしまうと、歯槽膿漏が悪化して、更に象牙質が露出して、悪循環に陥ってしまいます。歯槽膿漏は心筋こうそくや糖尿病等の全身の病気にも悪影響を与えることがありますので注意してください。

知覚過敏の原因(くさび状欠損)

象牙質が露出しているのに、歯磨剤を付けてゴシゴシ磨くと、歯の根元部分のエナメル質と象牙質が大きく削られて、文字通りくさび状に欠けてしまいます。

くさび状欠損は、最近まで歯の磨き過ぎだけが原因で起こると考えられていましたが、実際は上記のようなエナメル質の破壊と歯周病、歯槽膿漏がある上に、歯の磨き過ぎがあると起こるのです。

痛みが消えた方が危険

知覚過敏をしばらく放っておくと、しみなくなります。これは象牙細管がカルシウム等のミネラルの結晶でふさがれるからです。このカルシウム成分はだ液と歯の内側の歯髄から供給されます。

このようになると歯の表面からの刺激が伝わらなくなり知覚過敏は次第におさまります。痛みを感じなくなったので、気付かないうちに歯周病やくさび状欠損がどんどん悪化することがあります。

象牙質はエナメル質より弱いので、露出したままにしておくと、虫歯にもなりやすくなります。

食後すぐ歯を磨かない方が良い場合もあります

象牙質が出てしまっても、歯磨きのやり方によって、歯を長持ちさせることができます。それは食後すぐに歯を磨かないことです。

食事の中には、すっぱい酸性のものが多く含まれています。象牙質は特に酸に弱く、食事の直後はこの酸で歯が軟らかくなっています。すぐに歯磨きをすると、歯磨剤(研磨剤)を付けた歯ブラシでゴシゴシこすることになり、簡単に削れてしまうのです。

食後、少し時間をおくと、だ液が酸を中和して、軟らかくなった象牙質にカルシウムを供給して、象牙質が元のように硬くなってきます。

昔は、食後すぐ歯磨きをするのが常識でしたが、特に知覚過敏の人は、食後約1時間程度してから磨くのが良さそうです。食後は口の中をお茶や水ですすいで、早く酸を無くし歯を綺麗にするのが良いようです。

良い歯磨きのやり方

良い歯磨きのポイントは、歯磨きをする回数も大切ですが、それよりも歯磨きの質です。最低でも1日に1回以上、特に寝る前の歯磨きは、磨き残しがないように完全に歯きましょう。

歯と歯の間もきちんと磨くため、デンタルフロスや歯間ブラシ等を使って歯垢を完全に落として磨きましょう。

歯の健康の為には、定期的に(半年に1回等)歯科医院に通うことも大切なことです。