ダニと大豆のアレルギーの交差について

私が蕁麻疹と気管支喘息を克服する中で発見した、ダニアレルギーと豆アレルギーの交差(交叉)について述べたものです。大豆やエンドウ豆の蛋白質でグリシンがダニの蛋白質のアレルゲンとよく似ていて、これが蕁麻疹やアレルギーの抗原となっているらしいのです。



ダニとは

ダニは節足動物門、鋏角亜門、クモ綱、ダニ目に属しています。世界中には2万種類も居ます。主に土の中や水の中に居るものが多いようです。

家の中に居るダニの多くは、ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ、コナダニ、ホコリダニ等です。この中でヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニは、アレルギーの原因となっていることが多く「チリダニ」とも呼ばれています。

ダニアレルギー

ハウスダスト楽天 の中のダニの死骸や糞を吸入することが原因で体がアレルギー反応を起こし、気管支の炎症が慢性化して気道過敏性の亢進や可逆性の気道狭窄を起こします。そして発作的に咳が出る症状を繰り返す呼吸器疾患を気管支喘息と呼びます。

血管の周囲には、肥満細胞と呼ばれる細胞があり、アレルギー症状になると、肥満細胞はヒスタミンを分泌します。ヒスタミンが多量に分泌されると、ヒスタミンが血管を拡張させることにより、血管の小さい穴から血管外へ血漿成分が多量に漏出します。これが真皮内で浮腫になります。これが蕁麻疹です。

このようにダニの蛋白質を吸入することが原因でアレルギー反応を起こすことをダニアレルギーと呼んでいます。近年は冷暖房が完備している家庭が多く、ダニの生育環境が整っているので、このダニアレルギーに悩まされている人が増えています。

大豆アレルギー

大豆は煮豆や枝豆としてよく利用されています。その加工食品の醤油、味噌、納豆、豆腐、きな粉、油揚げ等にも含まれています。日本人の総摂取蛋白の10~15%が大豆蛋白です。

大豆アレルギーとは大豆蛋白をアレルゲン(抗原)とした食物アレルギーです。大豆は、卵、牛乳と共に三大アレルゲンの食物と呼ばれています。大豆アレルギーだけの症状はあまり重くないのが普通です。

大豆アレルギーは食物アレルギーの一種です。食べた後唇が腫れるのは食物アレルギーが原因のことが多いと思います。日本食には大豆を使ったものが多く、大豆アレルギーの人は 大豆を使わない代替食品を利用するしかありません。

大豆は安いためか、こんなものまでと思われる食品にも使われています。パンや菓子類、竹輪(ちくわ)、ハムやソーセージ、餃子、キムチ、マーガリン、チョコレート、アイスクリーム等にも大豆が入っています。加工食品で大豆の無いものを探すのが難しいくらいです。

ダニアレルギーと大豆アレルギーの交差

私の蕁麻疹と喘息の経過

私は2007年11月から2008年前半にかけて蕁麻疹と 気管支喘息 になりました。色々と試行錯誤するなかで、原因はダニアレルギーによるものと推定されました。

この為か、部屋の換気をすれば蕁麻疹にならないことがわかってきました。しかしその後、部屋の換気に気をつけているのに少し蕁麻疹が出ることが時々ありました。

「ひろがる食物アレルギーの不思議」の本 「ひろがる食物アレルギーの不思議」という本を図書館で借りて見るとダニだけでなく、大豆蛋白もアレルギーに関連しているらしいことがわかってきました。大豆やエンドウ豆の蛋白質でグリシン(グリシンマックス、バンド酸ジケトピペラジン)がダニの蛋白質のアレルゲンとよく似ていて、これが蕁麻疹やアレルギーの抗原となっているらしいのです。

つまりダニで蕁麻疹になっていると、大豆でも蕁麻疹になる可能性があるということです。これだ!!と思いました。それ以来大豆や大豆加工品を食べないようにしていますが、とても調子が良いようです。

大豆アレルギーだけでは大した事にはならなくても、一度、ダニアレルギーの症状が出るようになってしまうと、大豆の蛋白質がダニの蛋白質に似ている為、大豆でもアレルギーの症状が大きく現れてくるのではないかと思います。

その後、エビやカニ以外にも、イカでも蕁麻疹になることが判明しました。タコはまだ試していません。また大豆では蕁麻疹になりますが、小豆(アズキ)では蕁麻疹にならないことも発見しました。(2008年5月)

蛸(タコ)については、寿司屋でも家でも何回か食べてみましたが、特に蕁麻疹がひどくなるということはありませんでした。(2008年9月)

原因不明の蕁麻疹の人は大豆アレルギーが原因か

最近、原因不明の蕁麻疹に悩まされている人がとても多いようです。元々ダニアレルギーの人は多いようですが、ダニだけに気をつけていても改善しないので、ダニアレルギーなのにダニアレルギーではないと思っている人も多いと思います。

そういう場合は、大豆アレルギーも疑ってみてください。案外簡単に治ることもありますよ。私の場合が正にその通りだったのですから。

大豆関連食品はとても多いので、食品を買う時、大豆を含んでいないかどうかを確認してみてください。素材以外で大豆を含んでいない食品を探すのが難しいくらいです。