無線LAN用自作アンテナの実験
我が家の家庭用の無線LANは部屋によっては電波が届かずパソコンの使えない部屋がありました。外付けのアンテナが市販されていますが、どの程度効果があるのか簡単なループアンテナを自作して効果を見てみました。
私の場合は無線LANの親機に取り付けた1波長ループアンテナは大変効果がありました。子機のカードに付けた場合はあまり効果はないようでした。
なおこのアンテナを使う事は電波法違反となりますのでやめて下さい。技術基準適合証明を受けた無線設備のみを使用すればOKです。市販品でもこの証明の無いものは電波法違反です。同軸ケーブルを別にするだけでも厳密には違反となります。実験にとどめて下さい。
製作方法(無線LAN親機の設置状態)
親機は発熱が大きく温度上昇が大きいので、空気清浄機の噴出し口の壁に吊り下げています。空気清浄機は常時弱い風で運転しています。
上のカバーを外して、ループアンテナを直接つけてみました。このアンテナは指向性があります。写真の場合は壁に直角方向です。また偏波は水平偏波の電波となります。
親機 メルコの WLAR-128 でISDN のDSU TA付
ソフトウェアを変更して無線LAN部分のみADSLで使用
出来上がったループアンテナの全体です。ループ部分は2.4GHzの1波長で12.5cmです。アマチュア無線の経験からループ部分は1波長より少し長めが良いので、接続部分を含めると0.5cm位長めになっています。
同軸ケーブル楽天 は適当なのがなかったので、ビデオケーブルの2C-2Vを使いました。1/2波長で短縮率0.67として4.2cmです。1/2波長の整数倍ならケーブルのインピーダンスはあまり関係ないからです。
1波長のループアンテナの動作原理は、1/2波長のダイポールアンテナを先端で接続して、2段のスタックにしたものと考えることが出来ます。簡単でうまく動作します。利得はダイポールとの比較では2dB位でしょうか。ダイポールが2.15dBiですから4dBi位です。
ケーブルの先は1.5D-2Vの場合はUM-QJ-1.5というコネクターをつければいいのですが、コネクターもケーブルもなかったので、2C-2Vのケーブルで工夫しました。
2C-2Vのケーブルもないという人は、古い任天堂のファミコンのテレビにつなぐRF SWITCHのケーブルが使えます。
まずケーブルの先を写真のように加工して、撚り線の芯線のど真ん中にマチ針を刺して穴を大きくします。次にその穴に千枚通しを刺して更に穴を大きくします。
うまい具合にポリエチレンの外形が無線LANカードのアンテナ端子の穴にピッタリ合います。同軸の芯線ともうまく接続出来ます。
ケーブルの先端の拡大写真です。芯線も編組線もうまく接続出来て、簡単には抜けません。製作費はほぼ零です。
なお、この実験は自己責任でお願いします。LANカードが壊れても私は責任を持ちません。