単管パイプを使った梯子タワーの製作
アマチュア無線用の梯子タワーを単管パイプを使って製作しました。梯子を自立タワーのように製作した記事はあまり見かけません。梯子タワーは登りやすいのでこれを自立するようにワイヤーではなく単管パイプで梯子を支持することで揺れない安全なタワーを製作しました。
単管パイプを使った梯子タワーの特徴
48.6Φの 単管パイプ楽天 は安くて丈夫なのでアマチュア無線のタワーやアンテナマストなどにもよく利用されています。単管で梯子を作って建物などに固定している例はよく見ますが、これを自立させているタワーはあまり見たことがありません。
スチールワイヤーのステーで3~4方向にタワーを引っ張っている例はあります。この例だと、もし、ワイヤーが1本でも切れたり外れたりすると、たちまち、タワーが倒れてしまいます。
タワーを単管パイプで支持すれば、押す力と引っ張る力の両方に耐えられるので、3方向以上の単管ステーなら、1つの単管ステーが無くなってもタワーは倒れることがありません。
完成した梯子タワーの全景
この写真は私が工夫して製作した48.6Φの単管パイプを使ったアマチュア無線用の梯子タワーです。梯子の幅は約1mで高さは約8mです。
この梯子タワーは母屋のある場所のすぐ裏の畑に建設しました。この畑は母屋のある場所よりも約5m高い位置にあるので、下からの高さは約13mあります。
私も今年の誕生日で後期高齢者75歳になるので、これより高い所に登ることが難しいと考えてこの高さにしました。
このタワーは自分で考えて製作したので、多分同じような梯子タワーはどこにも無いと思います。
梯子を支える単管パイプのステーは、梯子の位置より2~2.5m離れた所に配置してあります。また、ステーは上下の2段に配置しました。ステーの位置は少しずつずらしています。
メインのタワーは単管パイプの4m物を2本繋いでいます。一番下の単管パイプは土の中に1~2m大型ハンマーで叩き込んでいます。
この写真で約5m離れた位置に金属製の約6mの電柱があります。これにはダイヤモンド社のX700Hという144/430MHz帯の古いアンテナを取り付けています。アンテナの構造は144MHz5/8λ4段C-Load,430MHz5/8λ11段C-Loadです。利得は9.3dB(144MHz)、13.0dB(430MHz)です。アンテナの全長7.2mですので最頂部は約14mあります。
建設中の梯子タワーと建設方法
まず、梯子の基礎となる長さ1mの単管パイプを土の中に叩き込みます。1m全部入る場合は、一度1mのパイプを抜いて、2mのパイプを入れていきます。更に叩き込めるだけ単管パイプを土に埋めます。
そのパイプに更に4mの単管パイプを接続します。4mの単管パイプだけなら自立しますので、それに単管パイプのステーを取り付けていきます。
この時、ステーの基礎も同様に単管パイプをできるだけ深く埋めていきます。私は後ろ側のステーは2重にしました。また、単管の基礎パイプも2本ずつ方向を変えて打ち込んでいます。
これは、何事も2重にして更に安全性を確保するためです。
下側のタワーが出来たら、その上に更に4mの単管を接続していきます。そして、上側のステーも取り付けていきます。ステーは4方向で全部で8本です。
ステーパイプの8m物は流石に横に揺れますので、揺れ止めのパイプを追加しています。
結果
正確には計算していませんが、主に単管パイプとその材料費は約10万円だと思います。製作時はこのタワーの上にどんなアンテナを取り付けるかを考えていなかったのです。
今は、約40m長のEFHWアンテナのメイン支持タワーとして使っています。うまく安く製作出来たと満足しています。