ループアンテナ
ループアンテナとは
(1/2)λダイポールアンテナを2段スタックにして先端同士を接続して丸くループにしたものが1波長(λ)ループアンテナです。フォールデッドダイポールの上の線を引っ張って円形にしたとも考えられます。簡単で能率の良いアンテナです。
また、波長に比べて直径が非常に小さく導線を何回か巻いたものも ループアンテナ と呼ばれています。これはコイルと同じ性質を持ちますので、磁界を利用しています。主に受信用に使用します。
その他には、微小ループアンテナと呼ばれるエレメント長が1/4波長以下で給電点の反対側にコンデンサを接続したものもあります。微小ループアンテナは電界を利用せず磁界を利用したアンテナであり、指向性は1波長ループと比べて直角方向となります。アマチュア無線の送信用にも使われていますが、能率は1波長ループアンテナにはとても及びません。
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1波長(λ)ループアンテナの特徴
1波長(λ)ループアンテナの長さ(延長率)
ダイポールアンテナ等では波長短縮率を使用して計算した波長よりも短縮して使用しますが、1λのループアンテナは1λより少し長いエレメント長で同調します。エレメントの太さにもよりますが、約1割の延長率でエレメントを長くする必要があります。
正確に作成するにはSWR(Standing Wave Ratio) メーターで定在波比を測定して、これが最小になるようにエレメントの長さを調整します。でも適当に作ってもそこそこ動作するところが良い点です。
1λループアンテナの電圧、電流分布
左の1波長ループアンテナの模式図で、電流分布の電流の大きさはエレメントからの距離で表示しています。
1λループアンテナは1/2波長ダイポールアンテナをスタックにしたものと考えられるので、給電点と給電点の反対側では電圧が最低で電流は最大となります。そして給電点から1/4λ離れた点で電圧が最大、電流が最小となります。電流の向きは両方のエレメントでうまい具合に同じ方向となります。
1λループアンテナのインピーダンス
1波長ループアンテナの給電点インピーダンスは約110Ωと言われています。フォーデッドダイポールの給電点インピーダンスが約300Ωですから、1波長ループの給電点インピーダンスは300Ωと73Ωの中間くらいかなとは容易に想像できます。
1波長ループアンテナを更に2段にスタックにしたものに双ループアンテナがあります。これは1波長ループアンテナを並列にしたものであり、50Ω系の同軸ケーブルで給電できます。
1λループアンテナの指向性と利得
給電点が上または下の場合は、水平偏波の電波となります。この時の水平面の指向性は(1/2)λダイポールと同じく8の字状となります。
また給電点を横にもってくると、垂直偏波の電波となります。この時の水平面の指向性は垂直ダイポールの2列スタックに似た指向性となります。
利得は垂直水平面共に均一に放射する仮想のアンテナ(アイソトロピックアンテナ
Isotropc Antena と言う)を基準にすると、約4dBiとなります。また利得の基準を1/2波長のダイポールにすると約2dBdとなります。
一般的に2段スタックの利得上昇は計算上は3dBなので、1波長ループの場合は2個のエレメント間隔が(1/2)λより少し狭くなり、2dBの利得上昇は妥当なものです。
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1λループアンテナの応用
- 複数のループアンテナを同時に給電して利得を稼ぐスタックアンテナに双ループアンテナがあります。主にテレビの送信用に使われています。
- 八木アンテナのように1λループ形のエレメントを前後に並べるアンテナは利得が高く作り易いのでUHFの送受信によく使われています。特に反射器を追加した2エレメントのものをアマチュア無線ではキュービカルクワッドと言って、HF帯でのビームアンテナとして古くから使われてきました。
- 1λループ形のエレメントを前後に並べて位相をずらして同時給電したアンテナにスイスクワッドというアンテナがあります。アマチュア無線でよく使うHB9CVアンテナをループアンテナにしたものです。
- キュービカルクワッドを変形したものにバードケージアンテナもあります。
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