地デジ再送信アンテナの製作、実験

地デジの電波が弱いところではテレビ電波の受信は困難です。特に鉄筋コンクリートの建物の中では携帯電話のワンセグ受信は不可能に近いです。壁面端子からの電波を簡単なアンテナに接続して地デジ電波を再送信する実験をしてみました。

地デジの電波が弱いところでのワンセグ受信の方法

地デジの電波が弱い所でも、もし、建物の中にテレビ用のアンテナの 壁面端子楽天 があれば、携帯電話のワンセグで受信できる可能性があります。つまり、壁面端子からの電波を簡単なアンテナに接続して、地デジの電波を再送信してやるのです。

もちろん、携帯電話に地デジ受信用のアンテナ端子があれば、このようなことは必要ありません。今回は、私が入院中に鉄筋コンクリートの建物の病院で実験してみました。

鉄筋コンクリートの病院内で実験した地デジ再送信アンテナ

地デジ再送信アンテナの実験

この写真が鉄筋コンクリートの病院内で実験した地デジ再送信アンテナです。写真の中央部の丸くループになったものです。

この病院付近では地デジ電波の強度が微弱で建物の外でもワンセグの受信は難しい所です。この写真は手前に病院備え付けの夜間手元照明が見えています。これに携帯電話を吊り下げました。

向こうに私の作った地デジ電波の再送信アンテナが見えています。1波長のループアンテナです。壁面のアンテナ端子から2分配器を通してこのアンテナに接続していますが、2分配器を使わずに直接このアンテナに接続してもかまいません。このように、壁面端子の微弱な電波でも再送信すると、数メートルは電波を飛ばすことができます。

ループアンテナの指向性は、見かけのループの丸い面が広く見える程その方向への指向性があることになります。

実験結果

壁面端子の信号レベルは不明でしたが、その部屋ではアンテナから数メートル以内は、テレビの受信が可能でした。安定に受信できるのはアンテナから1メートル以内でしょう。

これを使えば、病院が備え付けているテレビを使わないので、テレビの使用料は要りません。携帯電話の電気代として請求されるかも知れません。しかし、携帯電話の電気代は次のようにわずかなものです。

携帯電話の一回の充電の電気代は約0.1〜0.2円です。一回の充電で約5時間テレビが見られます。(私の携帯電話の充電池は公称値で3.7V,800mAHなので、電力量は約3Whです。1kWhの電気代を多めに見て30円とすると、3Whは0.09円となります。充電の能率が悪いとしても、携帯電話の一回の充電の電気代は0.2円以下でしょう。)

一波長ループアンテナの作り方

5C-FBのような5C系の同軸ケーブルを使っても良いのですが、5C系の同軸ケーブルは太いので、TVEFCXや4C-FB系の細い同軸ケーブルで作った方が使いやすいでしょう。

同軸ケーブルの先に、ループアンテナを接続する方法は次のようにすると、ハンダ付けが要りません。長さ約50cmのミノムシクリップ付きコードをループエレメントに使用します。同軸ケーブルの芯線にループの片方のミノムシクリップを接続して、ループのもう一方を同軸ケーブルの外側のシールド線に接続するだけです。

同軸ケーブルの芯線を直接ミノムシクリップでつかむと、芯線が切れやすいので、芯線を折り返して芯線の周りの絶縁物と一緒に掴んでやると良いでしょう。その場合は、同軸ケーブルの外皮の編組線に接触しないように注意します。

その後、ビニルテープで絶縁と補強をすれば一波長ループアンテナの完成です。とても簡単でしょう。

1波長ループの長さは、使用する中心周波数を約600MHzとすると、波長が約50cmになります。私は長さ約50cmのミノムシクリップ付きコードをループに使用しましたので、クリップでつかんだだけです。ループの長さは少しぐらい違っても問題はありません。

1波長ループアンテナのインピーダンスは、約110オームですので、テレビ受信用ということもあり、75オームの同軸ケーブルに直接接続して全く問題ありません。

半波長ダイポールや1/4波長のモノポールアンテナでも良いでしょう

別に、一波長のループアンテナでなくても、半波長ダイポールや1/4波長のモノポールアンテナでも製作することができます。要は工夫次第です。色々なアンテナで実験してみてください。電波はとても微弱なので法に触れることはないでしょう。

地上デジタルテレビ放送の電波の周波数(参考)

現在の地デジ放送、UHF(13ch〜62ch) 50チャンネル分
470MHz〜770MHzの300MHz
将来の地デジ放送UHF(13ch〜52ch) 40チャンネル分
470MHz〜710MHzの240MHz

将来は現在テレビに割り当てられているUHFの60MHzを他に転用しますので、40チャンネル分240MHzとなります。