電界強度測定器の特徴と使い方

電界強度計とは本来、ある地点の電界強度[dBμV/m]を測定する計器ですが、普通はテレビやFMラジオなどの工事で高周波の信号電圧を測定するのが一般的です。この場合の単位は1μV(75Ω終端値)を基準とした比率[dBμV]で表わされます。テレビやブースターなどの信号電圧が適正かどうかを測定します。

電界強度計とは(特徴)

電界強度測定器(電界強度計)とは、電波の強さを測定する計器です。その方法は、利得が既知のアンテナを使用し、アンテナに誘起された電圧を電界強度計で測定することで行ないます。測定した値は、アンテナの実効長が1mのアンテナに換算して単位を[dBμV/m]で表しています。

一般的に電界強度計は、テレビやFMラジオやCATVの工事などで、高周波信号の強度(電圧)を測定する目的で使用されます。この場合、測定しているのは電界強度ではなく端子の信号電圧です。

つまり、シグナルレベルを測定するので、シグナルレベルメーターとも呼ばれています。この場合の単位は、1μV(75Ω終端値)を0dBとした比率つまり、[dBμV]で表わされます。

電界強度計の例

リーダー952型TV/SAT電界強度測定器の写真

これは、私が使っているリーダーの952型TV/SAT電界強度測定器です。アンテナシステムの調整では必需品です。乾電池でも使えますが、私はいつも単一型の充電式電池8個で使っています。

スペクトラムアナライザーのような表示が可能で、チャンネルの設定を自由に変更可能なので性能は良いと思います。しかし、消費電力が大きいのが気になります。

これは元々、アナログ放送用の電界強度測定器ですが、+7dBの補正をすれば、デジタル放送用の電界強度計としても使えます。

この画面で一番左はNHK-FM、その右がアナログの3、5、9、11、23、25、35チャンネルの映像と音声の搬送波の信号レベルです。

周波数帯域 46〜2050MHz 消費電流 9V時 約500mA (+15V供給時約1A)

アナログ放送とデジタル放送用の違いと電界強度の測定

アナログ放送と デジタル放送楽天 では放送方式が違うので、厳密には測定方法などが少しずつ違います。アナログ放送専用の電界強度計でデジタル放送のレベルを測定するには、レベル補正をすれば信号レベルの測定には使えます。

しかし、最近の電界強度計は、信号レベル測定機能だけではなく、デジタル放送特有の測定機能を持っているものもあります。

デジタル放送を安定して受信するためには、信号レベルと共に、MER(Modulation Error Ratio、変調誤差比)と、BER(Bit Error Rate、ビット誤り率)も測定できた方が確実です。衛星放送ではC/N比も測定できるものを使いましょう。

デジタル放送安定受信の為の電界強度などの推奨値

地上デジタル放送信号強度---49[dBμV]以上、MER---25dB以上、BER---0.0E+0

衛生デジタル放送信号強度---54[dBμV]以上、C/N比BS---19dB以上、C/N比CS---14dB以上、BER---0.0E+0

ブースターの適正入力と適正出力

ブースターの画像

ブースターには個々に、適正な入力信号電圧と適正な出力信号電圧があります。これを無視して使うと、特にアナログ放送では顕著な影響が画面に出ます。

デジタル放送ではMERやBERが悪くなり、正常な画像や音声が得られないことがあります。

アナログ専用の電界強度計だけでレベル測定をしても、ブースターの適正な入力と出力を守れば、MERやBERが特に悪化することはありません。

衛星放送のC/N比

衛星放送の受信では、信号が十分な入力レベル以上でも、C/N比(キャリアとノイズの比)が悪いと良い画質は得られません。

設置時にはC/N比を測定して充分な余裕を持たせておく必要があります。また、BERも測定しておきましょう。

MERやBERが悪化する例

SWRが悪い場合
ケーブルの接続が悪かったり、インピーダンスの違うケーブルを相互に接続しているとか、分配器を使用しないで分配している場合などは、反射波の影響でSWRが悪化します。
マルチパスや直接波妨害
ビルの反射波がある場合などのマルチパスの影響や、伝送経路のシールドが悪くて放送局からの電波が直接ケーブルなどに混入している場合などです。
同一周波数妨害
同一周波数で放送されている別の電波が妨害電波として混入するとMERやBERが悪化することがあります。
ブースターの不適切な使用
ブースターを適正な入力信号電圧と適正な出力信号電圧で使わないと、MERやBERが悪くなり、正常な画像や音声が得られないことがあります。

上記のような場合などでは、不連続点での反射波やマルチパスや直接波や妨害波で、本来の信号に影響をしてMERやBERが悪化することがあります。

これらは、アナログ放送でも気をつけなければならない問題であり、デジタル放送でも同様な注意をすることで問題を回避することができます。