ダビング10(ダビングテン)とは

デジタルテレビ放送をデジタル方式で録画してコピーした場合は、画質の劣化が全く無いので何度コピーしても同じものが作れます。これでは、著作権のあるものを複製して利用する人が出てくる可能性があります。そこで、コピーワンスというのを採用してきました。ダビング10はコピーワンスに代わるものです。

ダビング10とは

コピーワンスの欠点は、コピーやムーブに失敗した場合に録画内容が失われてしまうことがありました。

ダビング10は、コピーワンスに代わって、地上波デジタル放送および衛星デジタルテレビ放送での運用が開始されました。これはコピー9回とムーブ1回(つまりダビング10と言う)ができるようにするものです。

ダビング10のコピーやムーブの回数制限

VHS/DVDレコーダーの画像

ダビング10の地上デジタルテレビやBSデジタル放送を 内蔵チューナー楽天 で録画した後、1世代目の9回のコピーと1回のムーブ(移動)を可能にするのがダビング10です。

従って、これ以外の方法はダビング10は適用されません。デジタル録画機器のアナログ映像出力をダビング10対応機器で録画した場合には、それ以降(2世代目以降、つまり孫)のコピーは禁止となります。

コピーワンスもダビング10も1世代目(子)だけがコピー可能というのは同じです。コピーワンスは放送から録画する1世代目(子)だけがコピー可能でした。ダビング10では放送を録画したものを元として、それから他のデジタル機器へコピーするのが1世代目(子)となります。

ムーブ(移動)は1世代目のコピー(複製)と同じです

コピー回数の制限はデジタルコピーに対して行われ、10回目は自動的にムーブ(移動)になります。ムーブ以外はできません。

コピー回数が9回になっていない時点でムーブした場合は、ムーブした先は常にダビング10での1世代目(子)のコピーとなりますので、それ以降のコピーは禁止となります。

アナログコピーをした場合

ダビング10ではデジタルレコーダーからアナログ映像出力を経由して行うアナログコピーについてはダビング10で制御される回数としてカウントされません。つまり、アナログ接続での出力を利用した場合9回以上のコピーが可能となります。

しかし、アナログ映像出力によりコピーされたものからさらに次の世代を作成することはできません。アナログ信号にCGMS-A信号が出力されるのでコピーできません。

CGMS-A(Copy Generation Management System - Analog)とは

コピーが禁止されている映像を録画機器を使ってコピーしようとしても、レコーダー側が自動的に停止するなどして録画することができないようにしたものです。

これはレコーダー側のみの機能に依存するので、そのような動作をしないレコーダーや、録画前にその信号が除去されてしまったりすれば、録画ができてしまいます。

現在、地上波デジタルとBSデジタル放送で実施されているコピー制御はこのCGMSです。