ワンセグ放送の概略
地上デジタル放送では、自動車用のテレビや携帯電話や携帯情報端末のような移動端末用にワンセグ放送(ワンセグメント放送)が、普通の放送に加えて送信されています。地デジのハイビジョン放送をするには12セグメントを使います。中央の位置にある、残りの1セグメントをモバイル端末等に割り当ててワンセグ放送に使っています。
ワンセグ放送とは
ワンセグ放送とは、通常の地上 デジタル放送楽天 の信号の内の1セグメント(これをワンセグと言う)を使ってテレビ放送するものです。
この為、受信できる放送局や放送内容も通常の地上デジタル放送と同じです。受信できる地域も地上デジタル放送とほぼ同じです。しかし、将来は独自の放送内容になる可能性もあります。
チャンネル内のワンセグ放送信号の位置づけ
地上デジタル放送は、従来のアナログテレビ放送と同じく、1つのチャンネルの周波数帯域幅が6MHzです。この中を更に13のセグメントに分けて放送しています。
地デジのハイビジョン放送をするには12セグメントを使います。中央の位置にある、残りの1セグメントをモバイル端末等に割り当ててワンセグ放送に使っています。
標準画質の地デジ放送は12セグメントの内の4セグメントを使います。この為、12セグメントでは3チャンネルの標準画質放送が可能なのです。
ワンセグ受信に必要と言われているSIMカードとは
携帯電話でワンセグ放送を受信するには、有効なSIMカードが必要な場合があります。SIMカードとは、FOMAカード、USIMカード、AUICカードと呼ばれている携帯電話の電話番号や契約情報が登録されたカードです。このSIMカードが有効でなければ、ワンセグを受信することができない場合があります。
新しい携帯電話機器やスマートフォンでは、ワンセグを受信するにはSIMカードは必要ありません。中古の安いスマートフォンでWiFiなどでネットに接続すればテレビを見ることができます。
ワンセグ放送は字幕と併用して見ると便利です
地上デジタル放送の受信では番組に字幕を表示することができます。この字幕放送は、騒音の中でのテレビの視聴や深夜のテレビの視聴の時には便利な機能です。これを利用すれば、音を全く出さないで、イヤホンも使わないで番組を楽しめます。
ワンセグ放送では一般のテレビ放送用のデーター放送に加えて、各テレビ局がワンセグ専用に制作したデータ放送も利用できます。
ワンセグ対応の受信機
携帯電話事業者からワンセグ対応の携帯端末が発売されています。また、カーナビ等でもワンセグ放送を見ることができる機種が発売されていますので、車でもテレビを見ることができるのです。
外部アンテナ用の専用端子が無い機種のアンテナの接続方法
外部アンテナ接続端子が無い機種用に、アンテナ部分をクリップ等ではさんで接続する方法や壁面のアンテナ端子に接続する簡易再送信アンテナが発売されています。これらを利用すればうまく受信することができます。また、次のように地デジ再送信アンテナを自作することもできます。
地デジ再送信アンテナの例
この写真が鉄筋コンクリートの病院で私が入院中に実験した地デジ再送信アンテナです。写真の中央部の丸くループになったものが、 1波長のループアンテナです。
この病院付近では地デジ電波の強度が微弱で建物の外でもワンセグの受信は難しい所です。この写真は手前に病院備え付けの夜間手元照明が見えています。これに携帯電話を吊り下げました。
向こうに私の作った地デジ電波の再送信アンテナが見えています。1波長のループアンテナです。壁面のアンテナ端子からこのアンテナに接続しています。このように、壁面端子の微弱な電波でも再送信すると、数メートルは電波を飛ばすことができます。
ループアンテナの指向性は、見かけのループの丸い面が広く見える程その方向への指向性があることになります。