電気柵用高圧測定アダプタの製作

猪の絵

製作の動機、使用時の注意事項

 電気柵の高圧はパルスで3,000〜8,000V、パルス幅100〜2,000μS (1/10,000〜1/500秒)程度あるのが一般的です。これを正確に測定するには オシロスコープ を使用するしかありません。しかし、普通のオシロスコープは500〜1,000V程度の電圧までしか測定できません。
 このために私はオシロスコープに使う電気柵用高圧測定アダプタを製作しましたので紹介します。対応のオシロスコープのプローブは入力抵抗10MΩの10:1または100:1のものです。1:1では使わないでください。誤差が大きいのとオシロスコープの耐圧に問題が出ることがあります。
 このアダプタは電気柵以外の直流や交流の測定には使えませんので注意してください。あくまでも1/500秒以下のパルス用です。もし1万ボルトの直流に使ったらこのアダプタが約90Wの電力を消費するので抵抗が瞬時に焼け切れます。
 計測器メーカーが作っている高圧測定アダプタは直流電圧測定用です。オシロスコープ用ではなく抵抗値が500〜1000MΩもあります。高抵抗で波形が変化してしまってオシロスコープには到底使えません。
2007.10.22


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1/10アダプタの製作方法、回路図

オシロスコープに使用する電気柵用高圧測定アダプタの出来上がり写真 左の写真のように穴あき基板の切れ端で作りました。左端の端子を測定する高圧に接続します。右側のリード線をアースに接続します。オシロスコープのプローブを取り付ける為の1/10の出力とアース端子にはテストピンを取り付けています。
 オシロスコープのプローブに10:1を使用した場合は測定値をこのアダプタを使用しない時の10倍にして読み取ります。またはプローブの設定ができるものは100:1プローブに設定します。
 1MΩの抵抗を取り付けているプリント箔間隔は十分に確保してください。そうしないと高圧がスパークします。不必要なプリント箔は熱した半田ごてでこすって取ってしまいます。私は箔間隔を約8mmずつ確保しました。
オシロスコープに使用する電気柵用高圧測定アダプタの回路図(1/10用) 左の図がアダプタで電圧を1/10にする回路図です。回路は抵抗で分圧して1/10の電圧を得るだけですので難しいところはありません。
 1MΩの抵抗は全て1/2Wのカーボン抵抗を使用します。上の写真では1/2Wの抵抗が無かったので1/4Wの抵抗を使用しました。
 同じワット数でもできるだけ大型の抵抗を使用してください。そうしないと抵抗だけでもスパークすることがあります。

製作の注意点他

 高圧側の入力抵抗を約1MΩにしたのは、電気柵用ではそれより抵抗を大きくする必要は無いし、大きくすると周波数補正をしていないのでオシロスコープの波形がなまってしまいます。
 逆に抵抗を小さくすると場合によっては測定電圧に影響する場合があるのと、抵抗でのパワーロスが大きくなってしまいます。
 理論的にはアダプタの1/10出力とアース間の抵抗は112.35kΩとなります。ここに入力抵抗が10MΩのオシロスコープ用の電圧プローブを並列接続するので、この合成抵抗は111.10kΩとなり、ほぼ1/10の出力電圧になります。
111.10/1111.1 ≒ 1/10.001
 カーボン抵抗は全て5%誤差の物を使用しました。9個も使用すれば抵抗値のバラツキは平均化されるので抵抗を選別する必要はないでしょう。気になるようでしたら選別して使用してください。220kΩの抵抗は2本だけなので正確な値の物を選別して使った方が良いかもしれません。
 112.35kΩの抵抗は抵抗を並列にして作らなくても良いのではないかと思われるかも知れません。直列だけで作ると、もし抵抗が切れた時オシロスコープに高圧がかかります。オシロスコープを保護する為に並列にします。また直列で作っても正確な抵抗値にする為には抵抗が3〜4個は必要です。


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1/100のアダプタにする場合の回路

オシロスコープに使用する電気柵用高圧測定アダプタの回路図(1/100用) この図がアダプタで電圧を1/100にする回路図です。回路は抵抗で分圧して1/100の電圧を得るだけです。
 入力耐圧が低いオシロスコープの場合は1/100の方が良いかもしれません。この場合10:1のプローブを使えばオシロスコープの入力電圧は1/1000となります。
 18kΩ2個の並列抵抗は9kΩ、2.2kΩ2個の並列抵抗は1.1kΩとなり、これらの合成抵抗は10.1kΩとなります。
 10.1/1010.1 ≒ 1/100.01 となり約1/100になります。プローブの入力抵抗10MΩはこのアダプタの出力抵抗約10kΩの1000倍もあり無視できます。



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