修理技術情報掲示板過去ログ176

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(3164)Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:たぬぺい

 海外からで、始めてご質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

サービスマンモードに入って出来るだけ調整してみたのですが、図のようなピンクッションがどうしても取り除けません。左右に現れる樽型歪みは修正できるのですが、上下が内側に向かって歪んでしまいます。

日本で発売されていたKX-29HV3と時期も見た目も同じなのですが、どうやらサービスマンモードで調整できる項目に違いがあり、PVM-2950の方が自由が利かないようです。

私が調節できる歪みに関する項目は、"V Size" "V Cent" "H TRPZ" "V Lin Gain" "V Lin Bal" "HV Comp V(max brightness)" "HV Comp V(min brightness)" "H Size" "H Cent" "Pin Amp" "Tilt" "Up Co Pin" "Lo Co Pin" "V Angle" "V Bow" "HV Comp H(max brightness)" "HV Comp H(min brightness)"の17項目です。

当方は素人でサービスマニュアルも所持しておりませんが、テレビ修理は一度基盤交換などはしたことがあります。

サービスモード以外で内部のVR調整ができる箇所などはあるでしょうか?もし故障だとしたら、どういったことが考えられるでしょうか?
よろしくお願いいたします。

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:たぬぺい

改行を少なくしたら大変読みにくい文章になってしまいました。申し訳ありません。

"Pin Amp" "Up Co Pin" "Lo Co Pin" などをいじって映像の左右は垂直に映るように出来るのですが、上下の端が水平にならずに画面中央に向かってしぼんでしまっている状態です。

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:たぬぺい

自分で自分にレス連続でつけてしまい申し訳ありません。過去ログをもう一度よく確認させていただいたところ、記事2743で同じような事例がすでに記載されていたことに気づきました。 確認不足でごめんなさい。

私の場合、歪みは上部だけでなく、下部も同じくらいの幅で画面中央に向かってしぼんでしまいます。加えて、時間が経っても画面上下の歪みはそのままのようです。画面の左右は縦方向、垂直な映像に調整できます。

Daiさんのおっしゃられたとおり、リニアリティコイルやS字補正コンデンサの事を調べてみようと思います。画面上下部の水平方向の直線性を左右する部品があるとしたら、ほかにどんなものが考えられるでしょうか?

以下ページの上部に記載されている記事も参考に勉強を続けたいと思います。
http://www.ekouhou.net/disp-fterm-5C068JA01.html

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:dai

この症状は横ピンクッション歪みと言います。サービスモードで調整できるのは、縦ピンクッションのみのようですね。また水平リニアリティコイルやS字補正コンデンサは、この症状とは関係ありません。そして、上記のURLの垂直偏向回路は横ピンクッション補正に関する回路です。

ブラウン管式の横ピンクッション回路は、普通、垂直偏向電流が流れる回路に直列にトランスの巻線を入れて、その垂直偏向電流を水平パラボラ波形で変調することで実現していました。

最近は、横ピンクッション補正回路の全く無いテレビもあります。この場合は偏向コイルを補正が必要無いように設計して実現しているようです。

ソニーのそのテレビがどのようになっているのかはわかりません。独自の電子回路で実現しているのか、横ピンクッション補正トランスを使っているのか、回路的には何もしていないのかのどれかだと思います。

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:たぬぺい

Dai様、お正月時なのにご返信ありがとうございます。

ご説明のおかげで、大体どの辺を疑うべきかが見えてきました。 サービスモードで、上下のひずみもほんの少しだけなら改善するのですが、"PIN AMP"などを変えたときに左右の歪みは思い通りに変化するのに、上下の歪みは殆ど動かないといった感じです。

年式は最近のものではないので、もしたしたらご指摘してくださった補正トランスが入っているかもしれません。 一般的にメーカーに限らず、この補正トランスはどのあたりに配置されているものなのでしょうか? 私の予想では、偏向コイルの近くだと思って、ネックボードか、そのサブボードあたりではないかと予想しています。 それと、こういった補正トランスが故障するのはよくあることなのでしょうか?

違う機種のサービスマニュアルなのですが、偏向コイルのスペーサーをはずし、コイルを上下に傾けて調整することで横ピンクッションを変化させる方法がありました。 オシロスコープや専門的な知識がない者がこういう調整をするのは、やはりやめておいたほうが懸命でしょうか?

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:dai

横ピンクッション補正トランスがもしあるとすれば、垂直偏向コイルに直列に接続されているので、DY(偏向コイル)をたどって行けばわかるはずです。このトランスの故障はあまりないと思います。

偏向コイルを傾ける調整は、ピンクッションと言うよりも、コンバーゼンス調整です。色ずれでなければやる必要はありません。

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:たぬぺい

Dai様。返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

実機を確認したところ、DYに直接つながっているトランスを見つけました。 他の部品と合わせて半田を盛り直してみましたが、症状に変化は現れませんでした。

部品番号(437-217)で検索してみたところ、"Horizontal Drive"となっていました。 ネットで見つけることの出来た他の機種の回路図にもこのトランスは、DYから辿って、2SC5696などの水平偏向出力用と2SC2688などのクロマ出力用のトランジスタにはさまれているものでした。

PVM-2950には横ピンクッション補正トランスは無く、dai様が仰った通り、補正はDYに任せられているのかもしれません。

dai様なら他にどのような箇所を疑いますでしょうか? ある事情でどうしても修理する必要があるのですが、同じ事情でメーカー修理が不可能なのです。 何度も申し訳ありませんが、アドバイスをいただけたら幸いです。

(Res:3164)Re:Sony PVM-2950 (KX-29HV3 ?)

投稿者:dai

どうしても修理する必要があるのなら、まずは回路図を入手しないと無理でしょう。でも部品が特殊なら部品の入手が難しいのでは?