大通寺(備中矢掛の曹洞宗のお寺、池泉観賞式庭園)

矢掛町小林の曹洞宗大通寺は、岡山県指定名勝の庭園で有名です。また、1099年に作られた、岡山県指定の重要文化財の不空羂索観音座像(秘仏)も有名です。備中良寛さんの心の寺、第四番とも言われています。

大通寺の仁王門から見た山門へのアプローチ

大通寺の仁王門から見た山門へのアプローチ

備中矢掛の小林にある大通寺(だいつうじ)は、曹洞宗の寺院で、山号は高峰山です。この写真はお寺の門となっている仁王門から見た山門付近です。(撮影日、2011年11月25日)

仁王門にはその名の通り、左右に立派な仁王様が対面して立っていました。仁王様は正面に向いているのが普通ですが、正面側が壁になっている珍しい仁王門でした。

仁王門から入って石畳を進むと、もみじが紅葉していました。今年は寒くなるのが遅く、綺麗な紅葉ではありませんでした。

更に内側の山門をくぐると、左には回廊がありました。回廊の途中の西には観音堂があり、その先は禅堂へと続いていました。

大通寺本堂とその前の中国地蔵尊第五番の身代わり地蔵

大通寺本堂とその前の中国地蔵尊第五番の身代わり地蔵

山門を入ると正面には本堂が見えてきます。この写真は本堂とその前の中国地蔵尊第五番の身代わり地蔵です。

この本堂の東側に玄関がありました。そこに拍子木が置いてあり、参拝者がこれを打ち鳴らして寺の人を呼ぶみたいです。パシッ、パシッと気持ちの良い大きな音がします。私も拍子木を何度も鳴らしてみましたが、誰も出てはきませんでした。仕方なくその東側の建物のインターホンで連絡しました。

大通寺(矢掛町小林)へのご案内

所在地 岡山県小田郡矢掛町小林1815
交通 第三セクター、井原線矢掛駅から北西へ約2km、車で約5分。
駐車場 有り、無料、バス10台駐車可能
拝観料他 庭園のみ拝観料が必要で300円です。
拝観時間---9〜17時
年中行事 4月初旬---お花まつり、地蔵尊まつり
8月17日---施食会
12月8日---成道会
電話 0866-82-0909
地図 大通寺(矢掛町小林)付近の地図

奈良時代の天平15年(743年)に承天和尚によって高峰山山頂に開山されました。

平安時代後期の康和元年(1099年)に仏師慶禅が不空羂索観音座像(ふくうけんじゃくかんのんざぞう)を彫り安置しました。

鎌倉初期に後鳥羽院の勅願寺として山麓の現在地へ移転しました。

江戸時代の宝暦九年(1760)に坐禅堂が建立されました。

寛政五年〜文化10年(1793〜1813年)に岡山県指定名勝となっている庭園が整備されました。

本堂裏の大通寺庭園(東側)

本堂裏の大通寺庭園(東側)

これが本堂右側の玄関を入ったところにある 庭園楽天 (石寿園)です。高峰山を借景に取り込んで、石と池と庭木で表現されています。中西源兵衛という矢掛の人が作ったそうです。

この写真の左上にある3個の大きな石が釈迦三尊石、須弥山石組と言います。この石を中心に仏教的な思想を根本として、庭園の石組や木や池が配置されています。

滝や鶴石組や亀出島や蓬莱山などを想像させるように配置されているそうです。そんな話を住職から聞きながら見ていると何でもない石がそれらしく見えてくるので不思議です。

釈迦三尊石のすぐ下の鶴石組のところには、鶴の首に見たてた松の木があったそうですが、松くい虫の被害にあって枯れてしまったそうです。

本堂裏の大通寺庭園(西側)

本堂裏の大通寺庭園(西側)

この写真は本堂の裏の庭園(石寿園)を西側から見たものです。こちらからも釈迦三尊石を見ることができます。その下の墓石のように並んだ石群は雲を表していて、雲にお釈迦様が乗っているように見えるそうです。あれが極楽浄土だそうです。そう言われればそのようにも見えますね。

この写真の右側の池の畔の松は、手入れが行き届いていてとても立派なものです。この部屋は昔禅寺の修行僧が使っていた所だそうです。

この写真の左側に開山堂があり、その前には石の鳥居がありました。よく考えると、お寺に神社の鳥居とはおかしな感じです。神仏混合なのでしょうか。

大通寺禅堂前の松尾芭蕉の句碑

大通寺禅堂前の松尾芭蕉の句碑

この句碑は元々本堂の裏の開山堂の近くの庭園の池のそばに、何が彫ってあるのかが分からずに建っていました。篆刻で彫られた文字を解読したところ、あの有名な松尾芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」の文字が刻まれていることがわかりました。

元々、この句碑は江戸時代中期の芭蕉の五十回忌を記念して作られたのではないかと伝えられています。

2009年に、この句碑の下に台座を加えて、禅堂の前に移動したとのことです。