クランプメーターの電流拡大測定治具の製作

クランプメーターの電流拡大測定の治具はラインセパレーターやクランプアダプターなどの名称で市販されていますが、これは作るのが非常に簡単なので作らない手はありません。ビニルコードとコードコネクタなどで簡単に作れます。便利ですよ。

ラインセパレーター(クランプアダプター)とは

クランプメーターで電気製品などの電流を測定する時、電線を一本だけクランプで挟む必要があります。その為には、電線を分離するか、アダプターなどを使わなければなりません。この為のアダプターをラインセパレーターとか、クランプアダプターと呼んでいます。

ラインセパレーターやクランプアダプターは普通は電流を10倍にして測定できるようになっているのが一般的です。

クランプメーターの電流拡大測定治具(ラインセパレーター)の作り方

コードで作った電流拡大測定の治具

写真のように ビニルコード楽天 (1.25mmSQ又は2.0mmSQ)を用意して作ります。円形のコイルはちょうど10回コードを巻きます。ほどけないようにテープ又はビニタイで止めます。後はプラグ等(コードコネクタ)を付ければ出来上がりです。

使い方は、クランプメーターで電流を測定する時、電線を1本だけはさめば1倍の電流が測定できます。10本の束をはさめば測定値は10倍となり、1/10の電流を正確に測定できます。

例えば、100V40Wの電球の電流を測定したいとすると、そのままクランプメーターで測定すると、0.4Aとなります。これをフルスケール10Aのレンジで測定すれば針がわずかしか振れません。

しかし、この電流拡大測定治具を使用すれば、0.4Aの10倍の4Aとして測定できます。10Aフルスケールの4Aなら正確に測定することが可能となります。つまり電流が少ない場合、正確に電流を測定する事ができます。

注意事項

コードを束ねるので、コードからの発熱が問題となることがあります。測定時間が短ければ問題ないと思います。長時間測定する場合は十分な太さの電線を使いましょう。